- 【オランダのABガイド】 ミツフィ
- 全ガイドを見る
- オランダ人との国際結婚でオランダ在住。NHK「地球ラジオ」、NHK「地球アゴラ」、文化放送「ミュージックトリップ」でのレポーター、インディーズ映画出演など、現地で幅広く活躍。漫画絵日記で綴る「まんがオランダ生活」も好評。
オランダ・ユトレヒト・世界遺産の海外ガイド記事
- 行き先:
- オランダ/ユトレヒト
- 旅行テーマ:
- 世界遺産
- 掲載日:
- 2009/04/24
オランダの世界遺産リートフェルト設計のシュレーテル邸
世界遺産リートフェルト設計のシュレーテル邸
オランダ、ユトレヒトの世界遺産
オランダの中央に位置する第4の都市ユトレヒト。ここにユネスコの世界遺産に登録されている文化遺産があります。それがリートフェルト設計のシュレーテル邸(※)です。ユトレヒト出身のヘリット・トーマス・リートフェルトはデザイナーやインテリアコーディネーターにとっては常識ともいえるオランダのデザイナー。代表作「赤と青の椅子」を見れば、「ああこの人のデザインだったのか」と思い浮かぶ方も多いことでしょう。
そのリートフェルトがシュレーテル婦人の依頼で設計したのが、今回の記事のリートフェルト設計のシュレーテル邸です。写真を見ると「最近のトレンディな建築かな?」と考えてしまうかもしれません。
しかしこの建築、なんと1924年に設計されたものなのです。1924年といったら女性のスカートはまだ長くアンティーク花盛りの時代です。そんな時代の中で設計されたこの邸宅は当時としてはあまりにも画期的な試みでした。
世界遺産認定の表示
現代デザインを語る上で欠かせないデ・ステイル派
リートフェルトはデ・ステイル派に属しています。デ・ステイルとはオランダ語で「様式」という意味で、それまでの装飾芸術的な風潮の中で抽象絵画や建築を重視し、数々の現代芸術への影響を及ぼした画期的なグループなのです。過去から現在までのデザインは、デ・ステイル派抜きで語ることは出来ないでしょう。そして美術系の入試には欠かせない常識問題です。
赤、青、黄の三原色をポイントに白と黒で構成されたシュローダー邸は、デ・ステイル派の代表的な建築として知られています。
付近の高架橋の壁面は、リートフェルトデザインの椅子の模様
竣工当時は多大な非難を浴びた建築
そして上記で説明したように、1920年代の装飾芸術の風潮の中ではあまりにも画期的過ぎたリートフェルト設計のシュレーテル邸。当時は大変な非難を浴び「周囲の景観を損ねる」などと批判され、邸宅に石を投げる人までいました。シュレーテル夫人の子供達もいじめに遭ったそうです。
しかし設計者のリートフェルトも居住者のシュレーテル夫人も、己のポリシーを信じデザインとしての重要性を世間に問いかけ続けました。
リートフェルトは1964年に他界します。そして居住者のシュレーテル夫人は1985年に他界するのですが、彼女は最期までこの邸宅で暮らし続けました。
ツアーはこちらの別の建物からスタートするので注意が必要
信条を持つことの大切さを教えてくれる世界遺産
2000年、リートフェルト設計のシュレーテル邸はユネスコの世界遺産に文化遺産として登録されました。
登録基準は
―人類の創造的才能表現する傑作
―建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
など、現代のデザイン運動の証と見なされ、訪れる人が絶えません。
今でこそ世界遺産としてもてはやされていますが、そこまでの厳しい道のりと設計者や居住者である先人達の苦労を是非とも心に留めていただきたいのです。
偉大な行為には必ず困難が付きものです。
しかし己を信じ流されない心を持つこと。この世界遺産はデザインの他にそんなメッセージをあなたに問いかけるでしょう。
【関連情報】
■リートフェルト設計のシュレーテル邸(Rietveld Schroderhuis)
所在地:Prins Hendriklaan 50, Utrecht
行きかた:ユトレヒト中央駅からバス4番De Hooghstraat下車徒歩約2分。
または中央博物館からもアクセスバスが出ている。
入場料: 16ユーロ
開館日:木〜日曜 ガイドツアーのみ。要予約
尚ツアーは別の建物からスタートし、シュレーテル邸には直接入れないので注意が必要。
電話予約:030-2362310
メール予約: rhreserveringen@centraalmuseum.nl
ガイドツアー時間:11:45、12:45、13:45、14:45
休館日:1月1日、4月30日、12月25日、月〜水曜
(※リートフェルトのシュレーダー邸と表記される場合もあり)
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2009/04/24)
※渡航前に必ず現地の安全情報をご確認下さい。http://www.anzen.mofa.go.jp/
ユトレヒトのABガイド記事
-
[2011/12/04] ミツフィ
-
[2011/09/26] ミツフィ
-
[2011/09/13] ミツフィ
-
[2011/06/18] ミツフィ
-
[2011/04/24] ミツフィ
-
[2010/10/09] ミツフィ
-
[2010/07/30] ミツフィ
-
[2010/06/07] ミツフィ
-
[2010/04/21] ミツフィ
-
[2010/04/05] ミツフィ

