- 【スペインのABガイド】 田中富子
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- スペイン・セビリア在住。2000年にたまたま訪れたセビリアに、2001年より在住。2006年5月、個人事業主のビザを取得。現在は、食品輸出入仲介業を中心に、フラメンコ留学と語学留学コーディネーター、通訳、翻訳業等、スペインと日本を橋渡しする日々。情熱がモットー。
スペイン・アデーヘ・観光地・名所の海外ガイド記事
- 行き先:
- スペイン/アデーヘ
- 旅行テーマ:
- 観光地・名所
- 掲載日:
- 2012/01/19
スペイン・トレドに残る代表的シナゴーグ”トランシト”
緻密な作りに圧倒される内部の正面壁
イスラム、ユダヤ、キリスト教が共存していた地
トレドはその昔西ゴード王国が支配していた際の首都であったが、中世にはイスラム教、ユダヤ教そしてキリスト教が共存していた土地であった。当時の多文化の歴史を彩る代表的な建築物の1つはなんといってもシナゴーグではないだろうか。SINAGOGA DEL TRANSITO(シナゴガ・デル・トランジト/トランシト・ユダヤ教会)は、14世紀(1355年から1357年の間)に建設されたムデハル様式で、幾何学模様、花々やアラブ語とヘブライ語の銘刻等の美しさが光る。
格天井と大理石の模様を眺めながら、そこに流れる空気を感じよう。上部は女性用礼拝場。
ユダヤ人社会の想像を超えた繁栄ぶり
このシナゴーグは豪華宮殿の一部(教会)であったようであるが、建設当時はユダヤ人コミュニティーが最も繁栄していた時代であり、カスティーリャ王ペドロ1世の庇護の元にユダヤ人は行政まで支配していたそうだ。それ故、この宮殿の大きさはトレドを周回する川のそばまで拡大したそうであるから驚きだ。現在残っているのは教会部分のみ、つまりシナゴーグだけとなっている。外から見るとかなり質素な造りに感じるので当時の繁栄ぶりは想像もつかないであろう。
その入り口はシンプルで、そこにシナゴーグがあると気づかない程。
優美さが光る内部
入場すると他のシナゴーグ同様シンプルだと感じるが、注意して見ると、保存状態のよい大理石の幾何学模様の象嵌細工の繊細さと落葉松の格天井の大胆さがとても印象的である。紋章や碑銘を中心に人間や動物の形を模倣した厳格なオーナメントがその威厳を放っている。正面の壁にはアラブの創造である唐草模様のような植物の彫刻が惜しげもなく大胆に覆い、訪問者の心を掴む。束の間の静寂をこの素晴らしい彫刻から与えられるであろう。
ユダヤの歴史が詳細に見れるセファルディ美術館
美術館でスペインでのユダヤ文化を知ろう
南側の壁の上部には、女性が祈りを捧げていた場がひっそりと残っている。当時のユダヤ人たちがこの場で礼拝をしていたシーンが脳裏に浮かんでくるようだ。このシナゴーグにはMUSEO SEFARDI(ムセオ・セファルディ/セファルディウム美術館)があり、スペインにおけるユダヤ文化の歴史を知ることができる。彼らがスペインに来たルーツを探り、どのような文化習慣を持ち、それらがどのようにスペインに影響したかを知るチャンスである。アラブ人同様ユダヤ人はその影響を深くスペインに残している。その秘密を探るよいチャンスかもしれない。
【関連情報】
■SINAGOGA DEL TRANSITO(シナゴガ・デル・トランシト)
住所:C/SAMUEL LEVI, S/N
電話:925 22 36 65
HP: http://www.turismocastillalamancha.com/arte-cultura/monumentos/toledo/sinagoga-del-transito/
料金:3ユーロ(5月18日、10月12日、12月6日は無料)
時間割:月−土 9:30 - 18:00 (夏季は19:00まで) 日 10:00 - 14:00
閉館:月曜日
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2012/01/19)
※渡航前に必ず現地の安全情報をご確認下さい。http://www.anzen.mofa.go.jp/
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