ボスフォラス海峡沿いに建つオスマン朝の宮殿・チュラーン宮殿


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  情報更新日:2012/01/27
 

トルコ・イスタンブール・城・宮殿の海外ガイド記事


行き先:
トルコイスタンブール
旅行テーマ:
城・宮殿
掲載日:
2012/01/27

ABガイド:洋子・オーレテン

【トルコのABガイド】 洋子・オーレテン
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1997年よりトルコ在住。2008年よりイスタンブール在住。イスラム建築や装飾の素晴らしさ、世界三大料理トルコ料理の美味しさ、人々の温かさに囲まれながら、“どんな時でも楽しく”をモットーに日々奮闘中です。

ボスフォラス海峡沿いに建つオスマン朝の宮殿・チュラーン宮殿

チュラーン宮殿外観。お庭の見事に整備されていて、ボスフォラス海峡からの潮風に吹かれながら、心地よく見学。 チュラーン宮殿外観。お庭の見事に整備されていて、ボスフォラス海峡からの潮風に吹かれながら、心地よく見学。

小ぶりながらも豪華絢爛

オスマン帝国の首都であったイスタンブールには、スルタンの住居であった宮殿がいくつか残されています。中でも、ボスフォラス海峡沿いに建てられた美しい宮殿は、光輝く海峡の美しさとも相成って素晴らしい雰囲気を醸し出しています。今回紹介します『チュラーン宮殿(Ciragan Sarayi)』は、小ぶりながらも、オスマン帝国後期の豪華絢爛ぶりを垣間見られる、瀟洒な宮殿です。オスマン帝国32代皇帝・アブデュルアズィズの命によって、1863〜1867年にかけて建設され、内部インテリアなど全てが完成したのは、1872年。白い大理石造りのこの建物の設計は、当時、帝国のあらゆる建設を手掛けていたアルメニア人建築家のニコオス・バルヤーン。建築にあたったのは、彼の息子たち、サルキス&ハゴプ・バルヤーンです。

 

側面にある入口。パーティーや結婚式などの場合は、こちらの入口が利用されますが、一般の入口は、ここの左側にあるセキュリティーのある入口を利用。 側面にある入口。パーティーや結婚式などの場合は、こちらの入口が利用されますが、一般の入口は、ここの左側にあるセキュリティーのある入口を利用。

現在は修復され高級ホテルとなっている

この宮殿、実際に宮殿としての機能を果たしていたのは、当主のアブデュルアズィズ帝が亡くなるまでの4年間ほどなのです。1909年には議事堂として使用されるも、その2カ月後には集中暖房装置の天井付近から出火し、外壁を残して、アブデュルアズィズ帝のコレクションなど全てが焼け落ちてしまいました。その後の長い年月は放置され続けましたが、1987年に、日本の大手建設会社が買い取り大々的に修復を始め、1989年に完成、現在の姿となっています。また、その際、宮殿の横には新たにホテル棟が建設され、この宮殿と共に「チュラーンパレス・ケンピンスキー・ホテル」として運営されています。イスタンブールきっての最高級ホテルです。

 

内部。吹き抜け部分。白を基調としたインテリアなので、豪華だけれどもゴテゴテ感はなし。すっきりセンスのいいインテリア。この部分の天井画が素敵なのです。 内部。吹き抜け部分。白を基調としたインテリアなので、豪華だけれどもゴテゴテ感はなし。すっきりセンスのいいインテリア。この部分の天井画が素敵なのです。

バロック様式とトルコデザインが見事にマッチした豪華さ

それでは、チュラーン宮殿を見ていきましょう。
19世紀後半のオスマン帝国では、ヨーロッパ風の建築が好まれていたためか、この宮殿もバロック様式を取り入れた繊細な細工が随所に見られます。開口部の上部には、全てレース編みのような細工がなされ、装飾用の柱にも可愛いデザインが施され、外から見ているだけでもため息の連続です。白亜の大理石が、横でキラキラと輝くボスフォラス海峡の青さを写して、より一層の美しさを醸し出しています。そして中に入ってみると、これまた豪華絢爛。まばゆいばかりのクリスタルのシャンデリアや、品よくゴールドをあしらった装飾が散りばめられ、細部にまで見事に細工がされたインテリアが目を惹きます。また、吹き抜け部分の天井には、トルコ絨毯風のペインティングがなされていたり、壁の一部にもトルコらしいアラベスク模様の彫刻が施されていたりと、ヨーロッパ風な佇まいの中にも、トルコらしいデザインを感じることも出来ます。

 

海峡側にある門。ボートで宮殿に入る時に利用されるもの。門の装飾も素敵です。 海峡側にある門。ボートで宮殿に入る時に利用されるもの。門の装飾も素敵です。

オスマン帝国後期の威信をかけた豪華宮殿

当時のオスマン帝国といえば、ヨーロッパ列強の脅威にさらされ、内部の改革を執り行うも借金がかさみ、また戦争により経済状況が著しく悪化していった時期。そんな瀕死の状態になってもなお、このような豪華な宮殿を建設出来たというのは、帝国の意地のようなものを感じます。当時のオスマン帝国の威信をかけての建築だったようです。そのような歴史的背景も思いつつ、このチュラーン宮殿を見学してみるのも、面白いかもしれません。

 

ボスフォラス海峡とボスフォラス大橋(第一大橋)。 ボスフォラス海峡とボスフォラス大橋(第一大橋)。

◆行き方

ベシクタシュの桟橋より、オルタキョイ方面(ボスフォラス海峡を北へ)へ、徒歩で8分。
チュラーン宮殿は、会議やパーティ、結婚式、展覧会などにも利用されており、特別な場合を除き、見学は可能です。(写真はフラッシュ禁止)
宮殿部分には、ホテルの特別スイートルームがあります。また、オスマン宮廷料理レストランがあり、宮殿の雰囲気をそのままに、繊細で味わい深いお料理を味わえます。
チュラーンパレス・ケンピンスキー・ホテルのURL: http://www.kempinski.com/en/istanbul/

 
 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2012/01/27)
※渡航前に必ず現地の安全情報をご確認下さい。http://www.anzen.mofa.go.jp/


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