祈る人の姿を見るのが好きです

私自身は強い信仰心を持ちませんが、祈る人々の姿を見るのはとても好きです。神仏を信じ、まっすぐに信仰に向かう真摯な姿に心を打たれることもあります。なかでも女性が祈るかたちは、同じ宗教でも国や宗派によって異なったりして、同じ女性として心に残ったことが多くありました。そこで今回は「旅で見た信仰と女性について」いくつかのエピソードを綴ろうと思います。まずは日本ではよく知られていないイスラム教と女性について。

旅でみたさまざまな宗教と女性の信仰のかたちについて (その1.イスラム教) 旅でみたさまざまな宗教と女性の信仰のかたちについて (その1.イスラム教)

女性の社会進出が進んでいて驚いたイラン

インドからパキスタン、中央アジアを経てイランのテヘランに着いたとき、まずオフィスで働く女性たちが多いのに驚きました。サウジアラビアではいまだに女性は車の運転が認められていませんが、20年近く前のその当時でも、女性がごく普通に車を運転していたし、女性同士でショッピングに出かけていたり、女子学生が積極的に旅行者に英語で話しかけてきたりと、それまでに勝手に思い込んでいたイランのイメージとはだいぶ違っていて、すべてが驚きだったことを覚えています。

イスファハンのモスクで礼拝に参加することに

往時は「イスファハンは世界の半分」と謳われたイスファハン。世界遺産に登録されているイマーム広場のイスラム建築の荘厳な美しさは圧倒的です。観光で広場を訪れていた私は、イマーム・モスクでの金曜日の礼拝に訪れていた女性たちに促され、あれよあれよという間に礼拝の場に連れて行かれ、礼拝に参加してしまったのでした。女性と男性の礼拝の場は異なります。頭から黒いチャドルを被った女性がずらりと並び、一斉にひざまずいて祈る姿はとても美しかったです。

パキスタンの市場は売り手も買い手も男性ばかり

一方パキスタンはまだまだ女性の社会進出が制限されている男社会です。町の市場に出かけたら、売り手も買い手も男性ばかり。一方、女人街と呼ばれる市場の中は女性達で賑わっていました。床屋に行ったら男性と女性の髪を切るはさみが違うからと切ってもらえず、店の中に入るのもダメだと言われビックリ。現地の女性は自宅に女性のための美容師を呼んでカットしてもらうのだそうです。女性が自由に歩ける場所がまだ少ないパキスタン。イランとはお隣同士なのに、国と宗派が違うとこんなに女性の生活も変わるんですね。