- 井伊 誠
- カンボジア在住。遺跡以外のカンボジアを旅する本トーマダーの発行人・編集人。王立プノンペン大学外国語研究所にてカンボジア語を学んだ後、人間の暮らしをテーマとして取材活動を開始。お気に入りはカンボジアの広々とした空、ちょっとしつこいカンボジア人のギャグ、バイクでカンボジアの田舎を駆け巡ること、酒の時間。
出発エリアをに変更しました。
スキスープの具はいろいろあるが、店によって若干異なる。写真の店ではオーストラリア産の牛肉が味わえる
カンボジアは熱帯モンスーン気候に属するため、日本人にとっては1年を通して暑い国というイメージが強いと思います。その国で鍋料理というのは、あまりピンとこないかもしれません。ですが、ここ数年、カンボジア(特にプノンペン)ではスキスープと呼ばれる鍋料理が大人気で、次々と新しい店が開店し、どこの店も毎晩多くのお客さんで賑わっているのです。今回は暑い国カンボジアで味わう鍋の魅力をご紹介したいと思います。
プノンペン市内にあるスキスープ専門店のひとつ「City Suki」の店内。冷房の効いた清潔感のある内装になっている
スキスープとは、かつてカンボジアの隣国タイで大流行したタイスキをもとにしていると言われている鍋料理です。カンボジアのなかでも経済発展の著しい首都プノンペンでは、このスキスープの専門店が次々と出現し、新しいものに目のないカンボジア人や在住外国人たちを魅了しています。暑い国で鍋というのはイメージが湧きにくいかもしれませんが、これがまたおいしいんです。ダシの効いたスープを鍋にたっぷりと張り、そこにハクサイやクウシンサイ、チンゲンサイ、つみれ、キノコ類、鶏や牛、豚などの肉類などを入れ、アツアツの具をはふはふ言いながらビールでぐいっと流し込む! よく冷えたビールがぐいぐいと喉を通り過ぎる頃には、食べ頃になった次の具があなたを待っています。
毎晩、多くのお客さんで賑わうCity Suki。カンボジア人のお客さんが多いので、地元の雰囲気も味わえる
プノンペンにはスキスープの店がたくさんありますが、旅行者の方にも行きやすい店のひとつは、プノンペンの目抜き通りであるモニボン通り沿いのCity Sukiです。スキスープの専門店のなかではまだ比較的新しい店ですが、夕方を過ぎると店の前はスキスープを楽しみに来た地元客の車でいっぱいになります。気になるお値段はCity Sukiのセットメニューの場合、野菜セットが6.99米ドル、肉セットが12.99米ドル、シーフードセットが16.99ドル。単品の場合はハクサイ、チンゲンサイ、クウシンサイは一皿0.6米ドル、豆腐は0.6米ドル、えのき茸は1.5米ドル、豚肉は1.5ドル、国産のアンコールビール(瓶)は2米ドルといった具合です。
モニボン通り沿いのCity Suki以外にも、トンレサップ川にかかるカンボジア日本友好橋を越えた先にあるチュルイチョンワー地区やオリンピックスタジアムの北西、毛沢東通り沿い、ショッピングセンターのパラゴン内などにスキスープの専門店があります。どこの店でもたいてい英語とカンボジア語を併記した写真つきのメニューがあるので、言葉の問題もほとんどないでしょう。カンボジアの意外な一面をのぞくことができる鍋料理を味わいに来ませんか?
■ City Suki
住所:#394-396,Monivong Blvd, Boeung Keng Kang1, Chamkar Mon, Phnom Penh
時間:15時から22時
定休日:無休
アクセス:バンケンコン市場から徒歩約5分、独立記念塔から車やバイクで約5分
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2008/03/21)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
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