羊肉のスープで食べる陝西省漢城のそば

食感も味も日本のそばと全く同じなのに、羊肉との相性バッチリで美味しい! スパイシーなスープも意外や意外、そばにあうんですね! 漢城名物の「羊肉ハーラー(食へんに合、食へんに各)麺」を食べて、びっくりしました。ハーラー麺とは、そばのことです。漢城は、陝西省西安から東北に向かって、汽車で約3時間の場所にあります。黄河を挟んで、対岸は山西省です。歴史家の司馬遷の故郷としても知られる韓城は、陝西省と山西省の文化が混じり合ったところです。どちらの省も粉ものがおいしいところで知られているだけあって、韓城は町の規模の割には、「餅(ビン)」と呼ばれるパンの種類が突出して多いところです。この韓城で一番有名な名物が、羊肉ハーラー麺です。

韓城の羊肉ハーラー麺! こんなに黒いそばが中国にあったなんて! 韓城の羊肉ハーラー麺! こんなに黒いそばが中国にあったなんて!

バラエティに富んでいる中国のそば

ハーラー麺は、山西省や河南省など、乾燥した地方でよく食べられています。名前は同じでも、場所によって、見た目も食べ方も全く違います。山西省南部の晋州のハーラー麺は、汁なしの混ぜ麺タイプでした。三国時代の国の一つ、魏の基礎を築いた曹操の本拠地は、河南省中部の許昌です。許昌のハーラー麺は、白くて極太のうどんみたいでした。小麦粉の麺と同じような食感でそばとは思えません。韓城のハーラー麺は、色ももそもそした感じも日本のそばそのもの。違うのは、極細という点だけです。初めて食べたので、自分が食べた食堂が極細好みなのかと思っていたら、他のお店でもそうでした。韓城のそばは極細が基本です。

山西省南部の晋州のハーラー麺は、そばなのにうどんの食感。汁なしの混ぜ麺 山西省南部の晋州のハーラー麺は、そばなのにうどんの食感。汁なしの混ぜ麺

極細麺だから、こってりスープとの相性バッチリ!

極細のそばって、こってり羊肉のスープとよくからみます。このスープは、羊肉のミンチを炒め、そこにそばのゆで汁を入れて作ります。最初は、そばとこってり羊肉のスープとは、何となくあわない気がしていました。でも、そばって、羊肉のミンチたっぷり、辣油たっぷりの濃厚なスープでもしっくりくることがわかりました。辣油は、もちろん陝西省、甘粛省など中国西北部一帯で食べられている「油溌辣子(ヨウポーラーズ)」です。唐辛子と花椒がきいた油溌辣子は、羊と組み合わせると本当に美味しい。食べる時にトポトポとやや多めに黒酢を入れると、辛くて酸っぱい絶品、羊肉スープになります。

河南省中部許昌の羊肉ハーラー麺。こちらも白くて、うどんのような食感! 河南省中部許昌の羊肉ハーラー麺。こちらも白くて、うどんのような食感!

実は、北方三大麺だった羊肉ハーラー麺!

中国の検索サイトの「百度」で検索して、初めて知ったのですが、羊肉ハーラー麺って、びっくりするほど中国ではメジャーな麺でした。中国北方の三大麺のひとつだそうです。ちなみにハーラー麺以外の二つは、日本人でも知っている人が多い、山西省の刀削麺と甘粛省蘭州の牛肉麺です。こんなメジャーどころと並ぶほど、有名だったなんて! そのわりに中国でもやや地味な存在に見えるのは、ハーラー麺がやはりそばだから? 羊肉ハーラー麺は、できれば韓城で食べてもらいたいですが、韓城に行く人は、あまり多くはないと思います。西安や河南省の古都、洛陽でも羊肉ハーラー麺を見かけるので見つけたら、食べてみませんか? 意外な組み合わせのそばの美味しさに目覚めますよ!