韓城古城は、何もかもがほど良い穴場古城

「ああ、10年前に韓城古城に来たかった!」。私の場合、この言葉は、今でも十分すばらしいけれど、10年前ならもっと良かったに違いないと言うほめ言葉です。中国の古城や古鎮って(好みによりますが)あたりはずれがあると感じます。観光客に人気のところは、再開発で古い町並みを模倣した通りを作りすぎて、テーマパーク化しています。逆に古い町並みが残っていても、住人がいなくなって久しいところは、廃墟観光になってしまいます。わたし好みの地元の人の生活が見え、観光客もほどほどいて、にぎわっている古城には、なかなか出会えません。2017年10月に訪れた韓城市は、陝西省の省都、西安から北東に快速列車で約3時間のところにあります。歴史家の司馬遷の出身地で知られ、古城のほうは、あまり注目されていないのですが、これが大当たりでした。

地元の人の生活が感じられる韓城古城のメインストリート 地元の人の生活が感じられる韓城古城のメインストリート

韓城古城は、中国でも珍しい地形の古城

韓城古城の歴史は古く、隋代に建設が始まり、すでに1500年もの歴史があります。現在、見られるのは、主に明清代の街並みですが、古城内に唐、宋、元、明、清代の建築が残っています。中でも16か所に及ぶ元代の建築物が残っているのは、中国でも韓城古城だけです。うんちくはさておき、韓城古城は、ちょっと珍しい古城です。世界遺産の雲南省麗江や山西省平遥とも違います。四川省に多い川沿いの古鎮とも異なります。韓城市内から韓城古城に行くと、すぐわかるのですが、ガクンと低くなった低地にあります。旧市街への入り口とも言える金塔からは、谷底にある韓城古城を見下ろす感じです。こんな低地にある古城は、他では見たことがありません。

みごとな文廟の門の装飾 みごとな文廟の門の装飾

韓城古城は、信じられないほどの粉もの天国

金塔は、金代の1173年に建造された塔なので、金塔と呼ばれています。金塔から古城に降りて行くと、木造の古い商店街が続いています。歩いていると、花椒の刺激的な香りが漂ってきます。韓城は、中国でも有数の花椒の産地です。花椒を売る物産品店がポツンポツンとあります。ここから刺激的な香りが漂ってくるのです。石畳の商店街を北から南に進むと、美食街が西側に出てきます。ここは、粉ものオンパレード! 韓城は、陝西省と並んで粉もの文化で知られる山西省に接しています。粉もの好きがダブルになってるので「なんでこんなにあるの?」ってぐらい「餅子(ビンズ)」と呼ばれるパンの種類が豊富です。

韓城古城には、おもしろい形の餅子がいっぱい 韓城古城には、おもしろい形の餅子がいっぱい

夜は、のんびり韓城古城を歩いてみよう!

美食街を出て、木造家屋の商店街をはずれ、東に行くと、文廟があります。文廟は、誰が見ても中国の悠久の歴史と風格を感じる建物で、古び方がすごくいいのです。実際のところ韓城の文廟は、建築時期が特定できていないそうです。唐代に建設され、宋代に修復工事が行われたのではないかという説が有力らしいですよ。こんな文廟の入場料がタダ! 西安周辺の名所旧跡の入場料の高さを思えば、奇跡です。韓城は、司馬遷廟や郊外にある党家村をメインに観光する人が多いせいか、韓城古城は、あまり商売熱心じゃない感じ。そのかわり地元っ子の生活が目の前にある感じがおすすめです。夜は、品よくライトアップされた韓城古城を歩いてみましょう。つつましやかな韓城古城の良さがしみじみと伝わってきますよ!

韓城古城で一番にぎやかなところでも、これぐらい 韓城古城で一番にぎやかなところでも、これぐらい