映像の世界では神秘的な九寨溝だけど…

自然界に存在する色とは思えない深い青色をした湖、場所によって、黄緑色から徐々に青にかわる湖。中国四川省の世界遺産「九寨溝」の独特の景色は、地殻変動や火山活動によって生み出されたものです。写真や映像で九寨溝を見ると、誰もが「神秘的だわ〜」と思います。そこには、私たちが生きている世界の騒々しさなんてみじんも感じられない静寂があります。実際は、九寨溝はあまりにも有名すぎて、中国本土はもとより世界中から観光客が訪れます。そのため風景区内はどこに行くのも満員の専用バスです。写真を撮るのも順番待ちです。九寨溝の景色はどんなに美しくても、イメージしていた九寨溝の旅と違います。「九寨溝ってこんなにザワザワしたところだったの?」とがっかりする人もいるかもしれません。

中国の世界遺産(1)四川省九寨溝、行くならいつがおすすめ? 中国の世界遺産(1)四川省九寨溝、行くならいつがおすすめ?

四川省の九寨溝っていったいどんなところ?

九寨溝は四川省の省都、成都から北に約450キロのところにあります。チベット族の小さな集落が9つあったことから九寨溝と呼ばれていました。周囲を2000〜45000メートル級の山に囲まれた標高が高いところです。山の中に「パンダ海」、「五彩池」、「火花海」などの主な湖がポツンポツンと点在しています。この九寨溝を観光客の喧騒とは無縁で観光できるシーズンがあります。それは真冬です。九寨溝の観光シーズンは11月の紅葉の時期ぐらいまでです。「九寨溝って真冬に行けるんですか?」と、思う人もいます。

観光客がいない季節に九寨溝に行ってみました!

大丈夫、真冬でも九寨溝は観光できます。私が参加したのは12月31日に成都を出発するツアーでした。この時期は、観光客が少なく、しかも旅費が安くてお得なのです。真冬のツアーはオンシーズンの半額から3分2ぐらいの料金です。観光客がほとんどいない九寨溝なので、どこで写真を撮るのも順番待ちなしです。もちろん、余計な人の姿が入らない写真を撮れますよ。標高が高いので、気温は零下3度でしたが、ダウンジャケットと分厚いタイツがあれば耐えられます。しかも雪景色の九寨溝を見られて、大満足でした。

冬の九寨溝ツアーでは行けないところもある

たったひとつ残念だったのは、九寨溝ツアーの目玉のひとつ「黄龍」に行けなかったことです。黄龍は地下水に含まれた石灰質が乳白色の結晶になり、それが土に付着して生まれた奇観です。段々になった池には水色の水がたまっています。黄龍の写真は九寨溝ツアーのパンフレットに必ず使われると言ってもいいほど美しいところです。道路が凍結したので行けませんでした。かわりに「牟尼溝」という滝に行きました。九寨溝が最も込み合うのは紅葉シーズンです。雪もないので黄龍にも行けます。観光客であふれかえる時期か観光客はいないけれど、黄龍に行けないかもしれない時期、何を重視するのか迷うところです。