北京郊外、「鶏鳴古城」の奇跡

好きな時間に出発できるバスで行くべきか? 時間は決まっているけれど、楽な汽車にすべきか? 迷うところです。私が行こうとしているのは、北京から約150キロ離れた河北省懐来県にある「鶏鳴古城」です。鶏鳴古城は、北京の西北部にある河北省張家口と北京を結ぶ幹線道路沿いの古城です。交通の便が悪い山奥の古鎮や古城ならいざ知らず、幹線道路沿いで、完全な古城の姿が残っているって、今の中国では奇跡の領域です。再開発のため、歴史ある古城や古鎮が消え続けていく中国、しかも北京周辺ですよ! 

沙城駅より、ひとつ北の下花園駅で降りると、列車の窓から鶏鳴古城が見られます 沙城駅より、ひとつ北の下花園駅で降りると、列車の窓から鶏鳴古城が見られます

北京からバスで行く鶏鳴古城

鶏鳴古城は別名、「鶏鳴驛」とも言います。「驛(站)」は、宿場のことです。1219年、チンギスハンが、西に遠征する時に、驛站をこの地に作ったのが始まりです。驛站とは、郵便を馬で届ける際に使った換え馬を準備してあったり、郵便を届ける役人のための宿があった場所です。つまり宿場町です。行き方は、北京の徳勝門箭楼から880路バスで東花園まで行き、待機しているミニバスに乗り換えて沙城に行き、さらに下花園行きのバスに乗り換えて鶏鳴古城前下車です。880路バスの本数は多くありませんが、朝は好きな時間に出発できます。

北京から汽車で行く鶏鳴古城

汽車で行くなら北京駅を朝7時47分発、沙城10時13分着のY505次列車が便利です。沙城から鶏鳴古城へはバスで行く方法と同じ。汽車は880路バスで行く場合に比べ、乗り換えが1回少ないのが魅力ですが、時間は選べません。所要時間は汽車でもバスでも片道約3時間です。さあ、どの方法で行くか、迷います。880路バスは世界遺産の「八達嶺長城」を経由して、広すぎて寂しいような平地の景色を真横に見ながら走っていきます。汽車の場合は、樹木の少ないはげ山の間を縫って進みます。バスでも汽車でも、大都会らしくない北京郊外の旅を楽しめます。

バスと汽車、どちらがおすすめ?

私は前回はバスで行ったので、今回は汽車にしてみました。やはり、自由にトイレに行ける汽車は楽ですね。トイレ問題はさておき、鶏鳴古城は、最近、ますます北京からの週末旅行先として人気が出てきたようです。バス派も汽車派も青空の下、周囲約1892mの城壁に囲まれた鶏鳴古城を見たら、片道3時間の疲労が吹き飛びますよ。個人的には、バスよりも汽車で行くほうに軍配をあげますが、鶏鳴古城への道は、中国の首都、北京が持つ別の顔を旅人に見せてくれます。週末、汽車にガタゴトゆられて鶏鳴古城に行ってみませんか?