こんな山奥にどうして欧米人の家族旅行者がいるの?

まだ、10月にもなっていないと言うのに、雪が降ってきました。こんな運が悪い日に、その小さな町に到着すると、町はずれにテントが張ってありました。バスの中から見ていると、そのテントに泊まっているのは、どうやら欧米人の親子3人。子供はまだ、小さく小学校の低学年ぐらい。「いくら旅好き夫婦でも、そんな小さな子を連れてくるほど、ここは素晴らしいところなの?」と、私には理解不能です。それを確かめたくて、この町にやってきたのですが、ついた瞬間に、いきなり疑問を突き付けられました。

曇りの日が多いのが郎木寺のお天気の特徴。ますます、人気がある理由がわからない・・・ 曇りの日が多いのが郎木寺のお天気の特徴。ますます、人気がある理由がわからない・・・

甘粛省と四川省の境界にある欧米人旅行者に人気の町

この小さな町は、中国の内陸部の甘粛省と四川省の境界付近に位置する郎木寺(ランムースー)です。90年代の前半からチベット好きの欧米人の間で人気がありました。甘粛省にあるチベット族の町、夏河からバスで郎木寺から四川省の松藩を経由して、成都を目指すのが、ゴールデンルートでした。夏河には、チベット仏教ゲルク派の六大寺院のひとつ、ラプラン寺があります。村と言ってもいい小さな町ですが、お寺の規模やチベット族の多さなど、チベットに行かなくてもチベット旅情を満喫できるところです。この夏河以上に、欧米人に人気があるのが、郎木寺です。これは実際に行ってみて、確かめるしかなさそうです。

郎木寺に行ったら、ぜひ、見たいもの

郎木寺は、谷間の町です。川をはさんで、二つの丘があります。北側にあるのが「達倉郎木賽赤寺(セーティ・ゴンパ)」、南側にあるのが「達倉納摩格爾底寺(キルティ・ゴンパ)」です。どちらもゲルク派の大寺院です。キルティ・ゴンパの近くには巨大な白い仏塔もあり、コルラ(巡礼)するチベット人も周りをぐるぐる回っています。横にまわる、めずらしい水車が粉をひく様子も見られます。確かに、コンパクトに見どころが集まっていますが、標高が3350メートルもあるせいか、観光するには寒すぎます。

日本人と欧米人は好きな町が違う?

しかも郎木寺は、あまりにも小さすぎて、町にバスターミナルがありません。郎木寺はバスが走っている幹線道路から3キロも奥まったところにあります。それでも欧米人だらけなので、町のあちこちに「GUSTHOUSE」や「PANCAKE」などの英語の看板が目につきます。私の感想は「ここにあるもののほとんどは、夏河でも見られる」でした。実際に来てみても、ピンと来ない郎木寺の魅力。欧米人と日本人は、感動のツボが異なるのかもしれません。今もチベット人が多いエリアを旅する欧米人の間では、日本人が知らない、ちょっと通な町が人気です。