中国人写真愛好家が元陽に殺到する季節

棚田に映る太陽の光、早朝の青みがかった棚田に浮かぶ霧。こういう写真もいつか撮ってみたい。中国の西南部、雲南省元陽は「天まで届く」と言われる棚田で知られています。元陽は、雲南省の中でも南部の紅河ハニ族イ族自治州に属しており、「紅河哈尼族棚田群の文化的景観」として2013年に世界文化遺産に登録されました。その後、観光客が急増し、中でも写真愛好家の間で人気が高いところです。ベストシーズンに元陽行きを計画している写真愛好家は、棚田に水が入ったとわかると、待ってましたとばかりに元陽に集まります。皆さん、棚田に張られた水を利用して、幻想的な写真を撮ろうと張り切っています。私は、ベストシーズンと言われる時期に元陽に行ったことがありません。2回ともベストシーズンから外れた時期でした。

元陽の新街鎮から南東に約23キロのところにある多依樹梯田。朝日の撮影スポットとして知られる 元陽の新街鎮から南東に約23キロのところにある多依樹梯田。朝日の撮影スポットとして知られる

90年代の元陽で棚田より有名だったもの

私が、最初に元陽を訪れた90年代前半は、棚田よりも見ごたえがある少数民族の定期市で知られていました。元陽は、棚田が見られる新街鎮と政府系機関がある南沙鎮に分かれています。新街鎮は、南沙鎮からバスで約1時間、山を登っていきます。標高が新街鎮からさらに20キロ前後進んだところに、少数民族のハニ族の棚田が広がっています。中国では棚田と言えば、広西壮族自治区の龍勝も有名ですが、高低差や規模では、元陽のほうが上です。元陽の最も高い場所にある棚田は、標高1800メートルと言われています。展望台からは、波打ったような棚田が蛇腹のようにも見え、それが麓まで延々と続く姿に圧倒されますよ。

中国人写真愛好家が好きな元陽の季節

現在、棚田のベストシーズンは、水が張られる12月から4月頃と言われています。収穫が終わり、稲が刈り取られた後の棚田よりも水が入った棚田のほうが美しいです。中国の写真愛好家は、水は張られているけれど、田んぼにはまだ、苗が植えられていない状態が好きなようです。水が入った田んぼが太陽や空を映し出す鏡になり、彼らが撮りたい写真がとれるみたいです。ちょうどこの時期に元陽を訪れた中国人の友人が、写真を撮る場所取りがとにかく大変だったけど、予想以上にいい写真が撮れたと言っていました。好みの問題ですが、私は、田んぼに緑がある状態が好きです。というのも2017年7月に龍勝に棚田を見に行ったところ、ちょうど苗が育ってきているところでした。若々しい緑の棚田がすごく良かったのです。

こういう状態は、中国人の写真愛好家には、あまり人気がない こういう状態は、中国人の写真愛好家には、あまり人気がない

ベストシーズンが終わった後に元陽に行こう!

元陽の田植えの時期は、毎年4月末から5月初旬です。2017年は、田植えが行われた4月30日に、田植え祭りが催されました。民族衣装に身を包んだハニ族の女性たちが田植えをする様子がニュースになりました。シーズンオフの元陽と言えば、棚田には、全く人影がありません。村人に聞くと、村の若者は、省都の昆明などの都市に出稼ぎに行っており、帰って来るのは、稲刈りと田植えの時期だけだそうです。若者が田植えに帰ってきたら、新しい季節の始まりです。元陽のベストシーズンは、幻想的な写真が撮れる冬から春だと言われていますが、2018年は、春から初夏の緑が美しい棚田を見に行きませんか! 若々しい緑の棚田に元気がもらえますよ!

新街鎮に市がたつ日は、周辺の村から華やかな民族衣装に身をつつんだイ族をはじめ、ハニ族、タイ族が集まる 新街鎮に市がたつ日は、周辺の村から華やかな民族衣装に身をつつんだイ族をはじめ、ハニ族、タイ族が集まる