穴場感でいっぱいの紅河県甲寅の日曜マーケット

観光客など一人もいない市場だから、カメラを持っている自分が浮いているのは感じます。でも、久々に感じる穴場感! 肉をぶった切る太ったおばさんも、きなこ団子を丸めているおばさんも、みんなカラフルな民族衣装を着ています。ものすごく個性的な衣装のヤオ族の姿が見当たらないのは寂しいですが、民族衣装を着ている人ばかりで楽しい! ここは、雲南省南部の紅河ハニ族イ族自治州の中でも西部にある紅河県甲寅です。紅河県の中心部の県城からバスで約1時間30分。バスで県城の南側にある山をひたすら上って行くと、頂上にある甲寅村に到着です。

カラフルな民族衣装の女性たちが目につく甲寅の日曜マーケット カラフルな民族衣装の女性たちが目につく甲寅の日曜マーケット

民族衣装がおもしろい元陽新街鎮のマーケット

雲南省の紅河ハニ族自治州と言えば、天まど届くと言われるハニ族の梯田(棚田)で知られています。中でも元陽の梯田は、2013年には「紅河ハニ棚田群の文化的景観」として世界文化遺産に登録されました。梯田に水が入る旧正月頃になると、世界中から観光客をはじめ、写真好きが訪れます。そんなわけで棚田観光の起点となる元陽新街鎮のマーケットも観光客に人気です。マーケットがたつ日は、周辺の村からイ族、ハニ族、タイ族が早朝から続々とやって来るので、少数民族好きの旅行者も集まってきます。それと比べると、甲寅はマイナーなので旅行者の姿は見当たりません。

紅河県城から甲寅へのバス。8時半をはじめとして、1日4本あり 紅河県城から甲寅へのバス。8時半をはじめとして、1日4本あり

なぜかハニ族の姿が見えない甲寅の日曜マーケット

甲寅村は、2015年の記録によると人口約3万人。漢族をはじめ、ハニ族、イ族、ヤオ族のあわせて4つの民族が住んでいます。そのうち人口の85%を占めるのがハニ族です。村の中心部で大きな市がたつのは、日曜。その日曜マーケットをお目当てに、私はやって来たのですが、ハニハニ族の衣装を着た人たちが全くと言っていいほど見つかりません。写真好きなら元陽経由で紅河にやってくる人が多そうですが、その人たちもきっと「ハニ族がいない」と思うはず。元陽もハニ族の多いところですが、元陽のハニ族は、上下紺色のパンツルックのしぶい衣装で決めています。甲寅で見かけるのは、ピンクや紫の派手な衣装を着たイ族ばかりです。

元陽新街鎮のマーケットで出会ったハニ族。緑、青、紺色と同系色でまとめた民族衣装がすてき! 元陽新街鎮のマーケットで出会ったハニ族。緑、青、紺色と同系色でまとめた民族衣装がすてき!

地元の男性が教えてくれた甲寅の民族衣装の謎

マーケットで一番楽しいのは、やはり屋台コーナー。甲寅の日曜マーケットは、小さな村の中心部にある農貿市場とその周辺が会場になっています。農貿市場の一角が、紅河州名物の焼き豆腐や雲南省のビーフンの米線を出す屋台コーナーになっていました。ここも見事に華やかな衣装のイ族の人たちばかり。焼き豆腐を食べていると、ハニ族だという男性が教えてくれました。私がイ族だと思っていた人たちは、実はみんなハニ族でした。甲寅では、イ族もハニ族も同じ衣装を着るそうです。異なる民族なのに、同じ衣装を着るなんてことがあるんですね。元陽や建水から紅河県に足をのばしたら、観光客もほとんど見かけない、素朴な甲寅の日曜マーケットに行ってみませんか!

イ族と思っていたら、実はハニ族だった焼き豆腐屋さん。豆腐の料金は、紅河県城と同じ一回席についたら何個食べても4元(約72円) イ族と思っていたら、実はハニ族だった焼き豆腐屋さん。豆腐の料金は、紅河県城と同じ一回席についたら何個食べても4元(約72円)