旅行者には、わかりにくい紅河ハニ族イ族自治州の紅河

「こっちの棚田(梯田)もかなりいいじゃないの!」と思ってしまいました。中国で梯田と言えば、西南部の雲南省紅河ハニ族イ族自治州の元陽が知られています。山の斜面全体に作られた梯田は、2013年6月には「紅河ハニ棚田群の文化的景観」で世界文化遺産に登録されました。今回、私が行ったのは、元陽の梯田ではなくて紅河の梯田のほうです。紅河県って、旅行者にはわかりにくいところ。紅河県と聞けば、紅河ハニ族イ族自治州の政府機関所在地と勘違いしてしまいそうですが、違います。政府機関所在地は、東部にある蒙自です。紅河県は、西部にある小さな町ですが、郊外に元陽にも負けず劣らない梯田が広がっています。

紅河県宝華に近い桂東梯田がある村。村で水などは買えるが、食堂は1軒もない 紅河県宝華に近い桂東梯田がある村。村で水などは買えるが、食堂は1軒もない

世界遺産にも負けていない紅河の梯田

紅河は、紅河ハニ族自治州南部にある元陽からバスで西に約1時間の位置にあります。と言っても、そこは紅河のシンボルとなっている「馬幇古城」と呼ばれる史跡がある中心部。実際に梯田があるのは、そこから約15キロほど離れた宝華や甲寅です。宝華や甲寅には、紅河バスターミナルからそれぞれ4本から5本バスがでています。元陽と同じくハニ族が多く住んでいる紅河郊外では、宝華に近い「撒瑪バ(土へんに覇)梯田」が有名。標高600〜1800メートルの山肌に4300層を越える梯田が広がっています。撒瑪バ梯田は、元陽の梯田の中でも一番規模が大きい「バ(土へんに覇)達梯田」よりも大きいと言われています。

国道沿いの展望台から見た桂東梯田。紅河から宝華行きのバスに乗って、約1時間半 国道沿いの展望台から見た桂東梯田。紅河から宝華行きのバスに乗って、約1時間半

マイナーで得すること、損すること

宝華や甲寅の梯田は、世界遺産の元陽の梯田と比べると、マイナーなだけ。見ごたえでは、全く引けをとりません。しかも元陽では1日100元(約1800円)かかる入場料もありません。見ごたえがあって、入場料もないなんて、いいことづくめじゃないの! しかし、マイナーには問題もあります。紅河県には、外国人が利用しやすいユースホステルがないのです。梯田を観光する際、タクシーでまわるのが便利なのですが、なかなかシェアする人が見つかりません。こんな時、おすすめの梯田があります。それが「桂東梯田」です。

宝華行きのバスもこんなバス(写真は、甲寅行き)。道路も良いので、楽に行ける 宝華行きのバスもこんなバス(写真は、甲寅行き)。道路も良いので、楽に行ける

桂東梯田だからできる楽しみ方とは?

桂東梯田は、紅河から宝華行きのバスに乗るだけで行くことができます。道路沿いにある梯田です。バスを降りてから、村に向かって10分ほど石段を下れば、梯田がある村に到着。あとは、村から梯田に降りる道を探せば、オッケー。これが意外と難しいのですが、村びとに聞けば、すぐ見つかります。公共のバスだけで行けるので、帰りのバスの時間さえチェックしておけば、自分の好きなだけ棚田にいられます。待っている運転手さんや仲間がいないので、マイペースに観光できるのがうれしい。また、マイナーと言っても、ちゃんと展望台もあるので、写真もばっちり撮れます。ハニ族の梯田を見るなら、自分のペースで観光できる紅河の桂東梯田に行ってみませんか!

村から梯田に出る道がなかなかみつからなかった。写真のおばあさんの後ろをついて行ったが、とにかく歩くのが速くて、ついていくのに必死 村から梯田に出る道がなかなかみつからなかった。写真のおばあさんの後ろをついて行ったが、とにかく歩くのが速くて、ついていくのに必死