世界遺産の元陽なような棚田が見られる紅河

中国西南部にある雲南省の中でも日本人に人気の元陽から、バスで約2時間の紅河にやってきました。紅河では、世界遺産に登録された元陽のハニ族の棚田と同じぐらいすばらしい棚田が見られます。でも、こちらはマイナー。中国のガイドブックを見ても、紅河の町の地図など載っていません。紅河にやってきたのは、「馬幇古城(マーバングーチョン)」と言う、一見中世ヨーロッパのようなお城を見るためと「馬幇客桟」に泊まるためです。馬幇とは、馬の背にお茶や塩などの商品を載せて運んだキャラバン隊のことです。紅河は、ラオス、ベトナム、ミャンマーまで荷物を運んで行った馬幇で知られています。キャラバン隊で儲けたお金で建てられたのが馬幇古城です。

紅河の旧市街の入り口にたつ「馬幇古城」 紅河の旧市街の入り口にたつ「馬幇古城」

紅河らしいお宿、馬幇客桟とは?

馬幇客桟は、紅河では有名な馬幇のボスのひとり、羅正有氏の邸宅です。「客桟(クーザン)」とは、旅館や民宿などの宿泊施設をさします。バスターミナルの周辺には、手頃な値段のホテルがいくつもあるのに、わき目もふらずに重い荷物を持って、丘の上の馬幇古城を目指します。ガイドブックには、地図がないので馬幇客桟がどこにあるのか、わかりません。でも、きっと馬幇古城からさほど離れていないはず。紅河県委員会の隣のようですが、その委員会の場所がわからない。結局、タクシーの運転手に宿の名前を言うと、それらしきホテルを2軒回ってくれ、2軒目が馬幇客桟でした。

馬幇客桟は、一見、2階建てにしか見えない 馬幇客桟は、一見、2階建てにしか見えない

中国なのにヨーロッパのような馬幇古城

馬幇古城は、1937年に建設が始まり、44年に完成したアジアとヨーロッパが混じり合った建築物です。あまりにも装飾がないので古城と言うより要塞です。馬幇客桟もストンとまっすぐに建てられた要塞のような建物でした。一見、2階建てですが、坂道に建てられており、地下のような部分が1階分あるので実際は3階建てです。中庭を取り囲むように建てられた石造の建物は、どことなくヨーロッパ風。吊り下げられた赤いちょうちんにだけ、中国を感じます。アジアとヨーロッパが混じり合った建物と言えば、広東省で多く見られる騎楼が有名です。騎楼は1階がアーケードになっている商店街に適した建築様式なので、紅河の建築とは全く違います。

馬幇客桟の内部。重厚な石造で内側の庭から見ると3階建てになっていることがはっきりわかる 馬幇客桟の内部。重厚な石造で内側の庭から見ると3階建てになっていることがはっきりわかる

馬幇客桟に泊ると感じる特徴とは?

馬幇客桟の主人、羅正有氏は、ハニ族の孤児でした。たった2頭の馬を買い、馬幇を始めたと言われています。ラオスとの往復で商売を広げると、1940年に3層建ての四合院造りの豪邸を2軒建てました。「江北姉妹楼」と言われた建物のうち一軒が馬幇客桟になっています。もう一軒は、残念ながら壊されてしまいました。第二次世界大戦末期の混乱期は、地主や大商人は、自衛する必要がありました。馬幇客桟も外観は、窓が小さく、捕まって登れそうな装飾もありません。いかにも攻めにくく、守りやすそうな建物です。室内は、いたって普通ですが、馬幇のボスの邸宅に泊まれるのは、ここ紅河だけ。紅河に行ったら、ぜひ馬幇客桟に泊ってみませんか?

馬幇客桟のツインは、2018年7月現在110元(約1980円)。紅河のホテルは、ツインが約80元(約1440円)ぐらいなので、相場よりかなり高いがおすすめ! 馬幇客桟のツインは、2018年7月現在110元(約1980円)。紅河のホテルは、ツインが約80元(約1440円)ぐらいなので、相場よりかなり高いがおすすめ!