建水名物の一口焼き豆腐を食べてみよう!

一口焼き豆腐をつまみに白酒を飲んでいる地元の男性を見ると、「かっこいい!」って思います。大きな丼に入った米線(ミーシェン)と呼ばれる汁米粉と一緒に焼き豆腐を食べている姿を見ても、さまになっています。この焼き豆腐は、中国西南部に位置する雲南省建水県の名物です。「カオ(火へんに考)豆腐(ドーフ)」と呼ばれ、省都昆明でもポピュラーな屋台料理の一つになっています。建水では、小さな子供であれ、おばさんであれ、しょっちゅうカオ豆腐を食べています。その様子、あまりにも美味しそうで、思わずじっと見とれてしまうほど。建水では、どんな時もカオ豆腐はセットみたいです。旅行者から見て、焼き豆腐のない、建水の人々の生活というのが全くイメージできません。

小皿に入っているのが、カオ豆腐のタレ。右の子供は、米線の中にカオ豆腐を入れている 小皿に入っているのが、カオ豆腐のタレ。右の子供は、米線の中にカオ豆腐を入れている

日本の豆腐とは、形も作り方も違うカオ豆腐

建水名物のカオ豆腐は、一口大に切った「臭豆腐(チョウドーフ)」です。臭豆腐なので、日本人が考えている豆腐とは違います。その名前の通り、腐ったようなにおいがする発酵豆腐で、チーズのような味わいがあるという人もいます。作り方は、一口大の豆腐を一つずつ小さな布で包んで並べます。その上に重しを乗せ、水分を切ります。水分を切った豆腐を干して、温かい場所で数日発酵させます。これを炭火で焼いたものがカオ豆腐です。建水のバスターミナル周辺や旧市街には、カオ豆腐の食堂が並んでいます。ただ、カオ豆腐は午前中に食べるものではないらしく、お昼ご飯時が近づくとカオ豆腐の食堂が少しずつ営業を始めます。

建水の西門に近い豆腐坊。豆腐坊とは、豆腐を作っている作業場のことで西門周辺に集まっている 建水の西門に近い豆腐坊。豆腐坊とは、豆腐を作っている作業場のことで西門周辺に集まっている

カオ豆腐屋は、時に居酒屋、時に食堂?

建水の町の顔になっている朝陽門は、明代の1389年に建てられた赤い立派な門です。門を抜けた臨安路は旧市街のメインストリートです。この通り沿いに何軒もカオ豆腐を出す食堂が集まっています。カオ豆腐の食堂と言えば、炭火の台があり、そのまわりを低い長いすが囲んでいるような簡単なお店です。炭火の前には、豆腐を焼く中年の女性が座っていて、居酒屋のおかみさんっぽい。おかみさんを囲むようにお客が座っており、炭火の上で表面がパクッとはじけた豆腐をお客が次々、小皿にとっていきます。すると、おかみさんは、お客ごとに何個食べたかを把握するために手元においているトウモロコシの粒を増やします。お酒のおかわりの注文も入り、カオ豆腐屋は、まさに居酒屋です。

こんな雰囲気の女性がカオ豆腐屋さんには多い。まさにおかみさん! カオ豆腐は、白酒だけでなく、ビールにもあう こんな雰囲気の女性がカオ豆腐屋さんには多い。まさにおかみさん! カオ豆腐は、白酒だけでなく、ビールにもあう

地元の人たちのカオ豆腐の食べ方とは?

居酒屋のようなカオ豆腐の食堂ですが、女性や子供のお客が来ると、米線を出す食堂になります。カオ豆腐屋は、どこでも米線も用意しており、子供や女性は、米線と一緒にカオ豆腐を食べます。私は、午後3時すぎのおやつなのでカオ豆腐だけを食べていました。私のようにお酒も飲まず、米線も食べずに、カオ豆腐だけを食べる人は、少数派です。建水の女性や子供にとっては、カオ豆腐は、汁米粉のおかずのような存在です。いくら一口サイズでも10個も食べると、おなかにきますが、地元の人たちは、けっこうたくさん食べます。カオ豆腐は、さすがに主食にはなりませんが、おやつに食べても、おかずにしても、おつまみにしても最高に美味しい名物料理です。雲南省の南部に行くと、どこでも食べられるので、見つけたらぜひ!

カオ豆腐のタレは、ラー油と唐辛子。もしくは油抜きで唐辛子と塩のみのものもある。白酒を飲む人は、唐辛子と塩だけのタレを選ぶ人が多い カオ豆腐のタレは、ラー油と唐辛子。もしくは油抜きで唐辛子と塩のみのものもある。白酒を飲む人は、唐辛子と塩だけのタレを選ぶ人が多い