「中国で最も美しい駅」のひとつに選ばれた碧色寨駅とは?

5年ぶりの碧色寨駅。あまりの変わりように思わず呆然。ショックで泣きたくなりました。碧色寨駅は、雲南省南部の紅河ハニ族イ族自治州の蒙自にあります。テン(さんすいに眞)越鉄道と個碧石鉄道が交わる駅です。テン越鉄道とは、清朝末期の1910年開通したフランスがベトナムのハノイから昆明に敷いた鉄道です。個碧石鉄道は、中国初の民間鉄道ですが、フランス人技師の協力を得て完成しました。そのため、テン越鉄道の駅舎と同じフランス風の山吹色の駅舎になっています。時を経て、くすんだ山吹色の変わった碧色寨駅のノスタルジックな雰囲気が好きでした。私が初めて碧色寨駅を訪れた2012年は、訪れる人もほとんどいないほどマイナーでした。その後、映画のロケ地になったこともあり、「中国で最も美しい駅トップ10」中でもトップ3に入るなど一気に有名になりました。

碧色寨駅は、くすんだ山吹色だからこそいい。碧色寨駅へは、蒙自北バスターミナルから。20分に1本あり 碧色寨駅は、くすんだ山吹色だからこそいい。碧色寨駅へは、蒙自北バスターミナルから。20分に1本あり

「碧色寨駅風景区」に変わった碧色寨駅

2018年2月、碧色寨駅が「碧色寨駅風景区」に変わっていることは知っていました。中国で名所旧跡が「風景区」や「公園」になると言うことは、旅行者にとっては、あまり良くないことです。無駄に敷地が広くなり、そこに不思議なモニュメントができ、入場料が一気に値上がりしたりします。碧色寨駅もまさにそのパターン。入場料はなかったもののいかにも作りたてのような山吹色の駅舎や巨大なモニュメントがバーンと目に飛び込んできました。そこで多くの観光客が写真を撮っていました。なんだかちゃちな遊園地みたい。あの時間が停まったかのような雰囲気はいったいどこにいってしまったの?

碧色寨駅風景区に作られた不思議なモニュメント 碧色寨駅風景区に作られた不思議なモニュメント

新しくなった碧色寨駅と昔のまま碧色寨駅

落ち込んだ気持ちのまま、一応、やってきたと言う証拠写真を撮ってると、線路を歩いている集団が目につきました。ついていくと、その先に2012年と同じ碧色寨駅が見えてきました。あのノスタルジックな駅舎はかつてのままでした。駅舎にかかった停まったままの時計も5年前とおなじ。その向かいにある倉庫のような建物は、碧色寨歴史博物館のような建物に変わっていました。フランス人技師や中国人労働者の写真が展示されています。その一角では、碧色寨駅が中国を代表する映画監督のひとり、憑小剛監督の映画のロケ地になった時の様子がパネルで紹介されていました。

本物の駅舎に似せて作られた碧色寨駅風景区の駅舎。ここは写真撮影ポイントになっている 本物の駅舎に似せて作られた碧色寨駅風景区の駅舎。ここは写真撮影ポイントになっている

碧色寨駅が多くの人々をひきつける理由

碧色寨駅は、時間が停まったかのような雰囲気が人気の駅です。それはやはり古びた駅舎にかかった針のない時計の力が大きい。この時計があるか、ないかで全く雰囲気が変わってきます。この大事な時計も2012年と変わっていはいませんでした。あの碧色寨駅の世界は、今もちゃんと残っていました。碧色寨駅の裏にあるホテルや倉庫跡もかつてのまま。変わったのは、観光客が思いっきり増えたことぐらい。そのため屋台が増え、観光用の馬もやってきていました。これぐらいは良しとします。良かったのは、碧色寨駅までの道がすごくよくなったことです。碧色寨駅は、蒙自の中心部から北に約12キロの場所にありますが、以前は、がたがた道を走っていくので軽く20分以上かかりました。今は、約10分で到着です。新しくなった碧色寨駅に行ってみませんか!

碧色寨駅の全景。古びた給水タンクも碧色寨駅の魅力のひとつ。個碧石鉄道は、狭軌鉄道でも知られている 碧色寨駅の全景。古びた給水タンクも碧色寨駅の魅力のひとつ。個碧石鉄道は、狭軌鉄道でも知られている