ちょっと行くのが難しい「千層梯田」

「桂林からヤオ族の棚田を見に龍勝へ 前編」からの続きです。龍脊梯田の大寨村の中でも最も高い場所にある「西山韶楽」とは逆の西側にあるのが「千層梯田(チエンツォンティーティエン)」です。1号展望台とも呼ばれています。千層梯田は西山韶楽と違い、行き方が複雑でした。2017年7月上旬は、広西壮族自治区北東部を襲った大雨の影響もあり、道が一部崩れていました。村人に道を尋ねながら、棚田のあぜ道を進んでいきます。棚田を作れる土地というのは、山上に豊かな水源がある場所ですが、龍脊梯田はまさにそんなところ。石畳の道のいたるところに上流から来た水があふれ、川にようになっている場所があります。山歩き用のサンダルで来て良かった。靴ならびしょびしょです。

千層梯田には、こんな田んぼの中の道を通っていきます 千層梯田には、こんな田んぼの中の道を通っていきます

写真愛好家たちが集まる千層梯田

やっとのこと千層梯田に到着しました! こっちのほうが西山韶楽よりいいじゃないですか! 千層梯田のほうが見晴らしがいい分、棚田のうねうねとしたカーブがくっきり見えます。龍脊梯田の「龍脊」とは、山の峰を龍の背に見立てたことからついた名前です。展望台から見ると、棚田が龍の腹のようにも見えてきて納得! 「棚田」と言えば、中国の写真愛好家がこぞって訪れるスポットですが、この龍脊梯田もそうです。小雨が降る中、立派な一眼レフを首にかけた人たちがぞろぞろ歩いています。千層梯田は、夕日の撮影スポットとして知られていますが、今回は期待できそうにありません。私は、明日のお天気にかけることにしました。

千層梯田にある2号展望台。田頭寨からは徒歩20分と説明されていますが、20分ではとうてい無理 千層梯田にある2号展望台。田頭寨からは徒歩20分と説明されていますが、20分ではとうてい無理

大寨にお宿をとるメリットとは?

午後3時頃から降り続いた雨は、午後5時すぎやっと止みました。田頭寨にお宿をとるメリットは、どこからでも棚田が見られることです。展望台まで行かなくても、棚田の写真が撮れますよ。建設中のゲストハウスの3階に登ると夕日が見えました。ところどころこんもり高くなっているところに円盤のような田んぼがあります。そこに夕日がさすと、美しい。龍脊梯田は、龍勝温泉と同じく桂林からの日帰りスポットですが、こんなきれいな風景を時間制限なく楽しめることを思うと、1泊にして正解でした。大雨の影響で大量キャンセルが出たため、日が落ちた後の山上のゲストハウスの灯りはまばら。でも、こんなに暗い山の一夜も貴重な経験です。

田頭寨のゲストハウスからは、こんな景色が見られます。高所にあるだけあって、眺めはすばらしい! 田頭寨のゲストハウスからは、こんな景色が見られます。高所にあるだけあって、眺めはすばらしい!

棚田を撮影するベストのシーズンとは?

翌朝6時すぎ、大雨の音で目が覚めました。がっかりしていると、7時すぎにはすっきり晴れ、澄みきった青空が広がりました。私は大急ぎで千層梯田に行きます。お天気が違うと、同じ風景でも全く印象が違いますね。青空の下で見る棚田は、より一層ダイナミック。田んぼの水で反射する太陽の光がまぶしい。稲の緑も一層さわやかです。棚田の写真を撮るベストシーズンは、田んぼに水が張られた頃と言われています。水に反射する太陽を撮るためです。稲が大きく成長すると、反射する太陽を撮れないのでいまひとつだそうです。私が行った7月上旬から中旬は、稲がまだ成長していないので緑も美しく、反射する太陽もしっかり撮れました。8月も晴天の日が多くなり、ヤオ族のお祭りもある、おすすめのシーズンです。夏に桂林に行くなら、1日は龍脊梯田の観光にあててみませんか!

千層梯田からの眺め。夕日のスポットとして知られていますが、午前中でも美しい 千層梯田からの眺め。夕日のスポットとして知られていますが、午前中でも美しい