人類が生まれる前の地球の記憶を残す丹霞地形

初めて虹色のしましま模様の大地を見たとき、「本当にこれが自然の色なのかな?」となかなか信じられませんでした。これは「丹霞地形」と呼ばれる、地球の地殻変動や地層の隆起の痕跡です。丹霞地形は地質時代のひとつで、約1億4500万年前から6600万年前の白亜紀にできたものが多いと言われています。人類が生まれる前の地球の記憶を留めたものが丹霞地形なのです。

自然が生んだ虹色のしましま模様にびっくり!神秘の大地を見に行く!(前編) 自然が生んだ虹色のしましま模様にびっくり!神秘の大地を見に行く!(前編)

2010年、世界文化遺産になった丹霞地形

「丹」は中国語で、「赤」という意味があります。中国広東省の韶関市にある丹霞山が、まさに赤い霞がかかったような断崖をしており、この丹霞山が丹霞地形の由来になったと言われています。赤い地層がむき出しになったような丹霞地形は主に中国南部に集まっています。貴州省の赤水、福建省の泰寧、広東省の丹霞、江西の竜虎、浙江省の江朗、湖南省の茛山はあわせて2010年に世界文化遺産となりました。

虹色の丹霞地形には、あの歴史上の人物が滞在した町から行く!

この中に虹色のしましま模様の大地は含まれていません。虹色の大地は、甘粛省張掖から約40キロ離れた臨沢県にあります。甘粛省は西安と新疆ウイグル自治区にはさまれた、夏冬とも大変、乾燥していて、特に冬の寒さの厳しいところです。張掖の町はシルクロードの交易都市のひとつで、元代にはマルコ・ポーロが1年近くも滞在していました。この張掖を起点に行く虹色の丹霞地形は、中国では「七彩丹霞地貌(形)」と呼ばれています。

現地の少数民族は七色の丹霞地形をなんと呼んでいる?

この七彩丹霞地形は「張掖丹霞地質公園」の中にあります。張掖丹霞地質公園は、張掖から約40キロ離れた祁連山脈の北鹿の丘陵にあります。このあたりは少数民族の裕固(ユーグ)族が多く住む地方です。丹霞地形は七彩あるといっても、赤がやはり一番強く出ています。そのため、現地の少数民族の言葉で「赤い山」と呼ばれています。それでは、張掖丹霞地質公園の中に入ってみましょう!(後編に続く)