- 原口純子
- 1993年より北京在住。日本の雑誌、新聞、WEBを中心に中国のライフスタイル関連の記事、書籍を執筆。作品に『おどる!中国人』『北京上海 小さな街物語』『歳時記 中国雑貨』など。書籍編集も手がけ編書に『在中日本人108人の それでも私たちが中国に住む理由』『知日 なぜ中国人は、日本が好きなのか!』など。
出発エリアをに変更しました。
「煙袋斜街」は、小さなショップが道の両側にならび、裏原宿の雰囲気?
「煙袋斜街」は、北京の中心部にある湖「什刹海」の東側にある、長さ200メートルほどの短いストリート。ここは、いま道の両側にファッション小物のショップがずらりとならび、どことなくプチ裏原宿なストリートになっています。いまは夏物のバーゲンもはじまっているので、ファッション好きは要チェック。このストリートは、安物のコピーファッションというよりは、若者たちが自分でデザインした、小物やTシャツ、文房具のショップが多く、オリジナリティあふれる品物がみつかります。
革小物、バック、刺繍の小物入れなどオリジナルデザインのショップがならぶ
例えば、革好きのオーナーがはじめた手作りカバンと、革表紙の文房具ショップ。Tシャツ好きのオーナーがはじめたショップには、中国の革命ポスターからヒントを得た、オリジナルTシャツ。中国南部の小数民族の刺繍からデザインした、オリジナルの布靴やカバン。どのショップも20代の若者がオーナーの中心で、北京の新世代のデザイン力もチェックできます。ショップの合間には、カフェやバーも、さらに昔ながらままの民家も。新旧ゴチャゴチャの感じが逆に面白いです。
地安門大街から煙袋斜街の入り口には、目印の牌楼がたっています。
この「煙袋斜街」、若者が集まるようになったのは、ここ数年ですが、この通りの歴史は古く、700年前の元代には、商店街として栄えました。この時代は、遠く南の杭州から北京まで大運河が通り、船で食糧などを北京に運んでいたのですが、当時の運河の終点は「什刹海」。そのほとりにある「煙袋斜街」は船着場の近くのとおりとして、食堂や商店がならび、たいへんな賑わいだったといいます。ちなみに「煙袋」は中国語では「キセル」という意味。通りの形が「キセル」に似ているところから命名されたといいます。たしかに通りをまっすぐすすんで、少し曲がると、湖の岸辺。ほんとにキセルに似ていて、昔の人はユーモアがありますよね。
オリジナリティあふれる商品が、並んでいます
水辺のほとりのストリートなので、夏に訪れる人も多く、8月頃がいちばんにぎわう季節。什刹海を訪れたら、ぜひついでに立ち寄ってみてください。
私はいつも「地安門大街」の西側にある「煙袋斜街」の入り口からこの200メートルほどの通りをすすみ、ちょこっと曲がって什刹海にいく散歩コースをとります。什刹海は広いので、いろんな行き方があるのですが、ファッション好きの夏の散歩には特におすすめです。
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