- 原口純子
- 1993年より北京在住。日本の雑誌、新聞、WEBを中心に中国のライフスタイル関連の記事、書籍を執筆。作品に『おどる!中国人』『北京上海 小さな街物語』『歳時記 中国雑貨』など。書籍編集も手がけ編書に『在中日本人108人の それでも私たちが中国に住む理由』『知日 なぜ中国人は、日本が好きなのか!』など。
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半世紀の歴史をほこる工人体育場=ワーキングスタジアム
北京の新しいホットスポット、その代表にあげられるのが、半世紀以上もの歴史がある、「工人体育場」(英語名は、ワーキングスタジアム)。中国語で「工人」は工場労働者のこと。社会主義国、中国の建国初期に、国の主人公とされていた労働者のためにたてられた巨大スタジアムです。歴史は古いスタジアムですが、市内の中心部にあり、いまでもサッカーの試合や音楽イベントに使われています。8月からのオリンピックでも、なんと会場としてサッカーの予選に使われます。主なオリンピック会場は、市内の中心部からはかなり離れていますが、「工人体育場」は市の中心部。オリンピックの熱気が市内でもっとも身近に感じられる場所となりそうです。蘇るスタジアムの周辺、いまおしゃれなクラブやレストランがならび、いま北京のホットスポットになりつつあります。
ヨウ・ジン・グの外観
このスタジアムのエリアのいいところは、市の中心部でありながら、スタジアムの周辺には、グリーンが多く、どこかのんびりした空気に包まれているところ。敷地のなかには川も流れ、市の中心部とは思えないのどかさなのです。こうした特色をいかして、スタジアムの周囲の敷地には、眺めのいいレストランがオープンしています。どこも、広々としたつくり、窓から豊かな緑がみえ、周囲の環境とのバランスから食事にもオーガニック素材を使った店も多いのです。スタジアム敷地内で、人気のある店の代表といえば、「有[王景]閣(以下ヨウ・ジン・グ)※」。ここは木造の古民家で有名な安徽省から丸ごと1軒の家を運んできて空間に生かしたインテリアと、有機野菜などを中心に使った健康的な中華料理が売り物。
広々とした内観の「茉莉花」、料理はモダン中華です
さらに、敷地のなかに07年新しくオープンした「茉莉花」も、広々としたモダンな作りのインテリアと、窓からの眺めのよさで人気。8月にはアメリカ、オリンピック委員会のステーションとして貸切になる予定もあるそうです。工人体育場のまわりの店は、イベント関係者、芸能人、マスコミ、スポーツ関係者など、最先端職種のクリエイティブな人々が多いことでも知られています。これからオリンピックにむけて、ますますこうした人種の来訪が増えそうですね。
MIXの外観
さらに工人体育館の北門付近には、おしゃれなクラブが多いことでも知られています。その代表は「MIX]。この2月にはリニューアルオープンして、ますます勢い上昇中。ディナーのあと、ちょっとのぞいてみるのも素敵、週末の夜など、たいへんな活気ですよ。オリンピックに興味があっても、なかなかメイン会場まで行く時間がない人も、工人体育場なら散策のついでに気楽にいけます。オリンピックの息吹と、北京のモダン空間をぜひ感じてみてください。
■工人体育場
地下鉄2号線「東四十条」からタクシーで約10分弱で体育場の北門へ。北門の周辺に店が集まっている。
■MIX
北門はいってスタジアムに向って右側
■ヨウ・ジン・グ
スタジアム敷地内に入り、12号門の向かい側
■茉莉花
12号門の向かい側にある小さな橋をわたった左側
※[]内は一文字です。
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