- 原口純子
- 1993年より北京在住。日本の雑誌、新聞、WEBを中心に中国のライフスタイル関連の記事、書籍を執筆。作品に『おどる!中国人』『北京上海 小さな街物語』『歳時記 中国雑貨』など。書籍編集も手がけ編書に『在中日本人108人の それでも私たちが中国に住む理由』『知日 なぜ中国人は、日本が好きなのか!』など。
出発エリアをに変更しました。
尚8創意産業園は、北京の地下鉄1号線「国貿」から徒歩約7、8分
オリンピックをむかえるため、空気のクオリティアップに日々邁進する北京。そのためにかつて北京の市内に集まっていた工場が次々に郊外に移転し、巨大な空きスペースが生まれています。そんな空きスペースがいまアーティストやクリエイターのためのおしゃれなロフトに生まれ変わり、新しい北京を代表するスポットとなっています。オリンピックをきっかけに生まれたロフトは北京のカルチャーの最前線。今月はそんななかでも、市内の便利な場所にあり、観光客でも行きやすい「尚8創意産業園」をご案内します。
工場の建物を改造したクリエイターのオフィス。こちらは写真家のスタジオです
「尚8創意産業園」があるのは、地下鉄1号線「国貿」から徒歩7、8分のエリア。国貿の駅を出たら、建国路の北側を東へむかい、「万達広場」を目指します。「万達広場」は、デパートや映画館、スーパーが入る巨大なショッピングコンプレックスビル。そのビルに向って左側に、北に入る道があり、そこを約100メートルほど北上して、進行方向にむかって左側に、古びた工場の建物が見えます。入り口には、大きな看板などはありませんが、まわりのピカピカのビルとは好対照の、ひなびた低層のレンガの建物群。雰囲気がまったく違うので、すぐ分かります。入り口から敷地のなかをはいっていくと、左右の建物がおしゃれに改造されている様子がだんだん見えてきます。
デザイナーのスタジオの様子、置かれている自転車もおしゃれ
このエリアは、もとは「郎家園」と呼ばれ、電線などを作る国営工場でした。いまも国営工場は一部、稼働中で、敷地をはいっていくと、作業の音がきこえ、労働者の人たちとすれ違うこともあります。一部はまだ稼働中でありながら、大部分の建物は、すでに操業停止になり、クリエイターやアーティストのオフィスとして貸し出されています。このような状態になったのは、ここ2年ほどのこと。オフィスのなかには、写真家のスタジオや、セレクトショップ、デザイナーの事務所、アーティストのスタジオなどがあり、北京のクリエイティブの最先端の雰囲気を感じることができます。
おしゃれなスタジオやセレクトショップを覗いたりするのも楽しいですが、国営工場の雰囲気を感じられるのも、こうした場所の楽しさ。中国の国営工場は、いかにもそれらしい巨大な敷地、独特のスケール感があり、社会主義国の歴史を感じさせてくれる場所です。普段は工場見学をしようとおもってもなかなかできないのですが、一部がロフトになったこうしたエリアでは外部の人が敷地にはいってもok.最先端の北京をぜひのぞいてみてください。
■尚8創意産業園 朝陽区建国路郎家園8号 入場無料
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2008/03/19)
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