北京ダックなのに、発祥の地は北京じゃない!

中華人民共和国の首都、北京の名物料理と言えば、「北京烤鴨(ベイジンカオヤー)」です。そう、あの北京ダックです。炉に吊るして焼いた鴨の皮を薄くそぎ切りして、甘いみそをぬり、薄く焼いた小麦粉生地に包んで食べる名物料理です。かなり脂っこいので苦手な日本人もいますが、私は北京に行くたびに食べ比べをするぐらい好きです。この北京ダック、料理名に北京がつくのに、発祥の地にはいくつか説があります。有力なのは南京説です。明の永楽帝が南京から北京に首都を移した時に伝わったとされる説があります。南京は鴨料理が有名な地方なので、もともと鴨を焼いて食べる料理があり、それが北京に伝わったという説です。

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宮廷から庶民に広まった北京ダック

北京ダックはもともと宮廷でしか食べられない料理でしたが、その後、「便宜坊」や「全聚徳」と言った専門店ができ、庶民に広まっていきました。この2店は今も老舗として大変人気があります。他にも「北京大董烤鴨店」や「全鴨李」など、高級な北京ダック専門店も増えました。焼き方、春餅と呼ばれる小麦粉生地の厚さ、味噌など、どこも特徴があり、ハズレはありません。しかし、北京で北京ダックで食べるなら、ついでに北京料理も楽しんでみませんか?

四川や広東料理に負けている北京料理

四川料理や広東料理と比べると、京菜と呼ばれる北京料理って聞きなれない料理です。最も大衆的だと言われている四川料理や、薄味で素材の味を生かした広東料理と比べるとマイナーです。中国のどこに行っても食べられる四川や広東料理とは違い、北京でしか食べられないと言ってもいいほどです。北京料理は山東料理の影響を受けていると言われています。山東料理は魯菜と呼ばれ、中国4大料理のひとつです。清朝の宮廷料理も魯菜でした。魯菜は塩を上手に使って、食材のうまみをひきだすのが特徴です。全体的に薄味ですが、日本人にはややしょっぱいかもしれません。でも、素朴で辛くない料理なので、好きになる人は多いと思います。

北京料理のおいしさに目覚めるレストラン

こんな北京料理と北京ダックの両方を食べられて、かつ北京っ子に人気があり、お値段も手ごろなレストランがあります。地下鉄朝陽門駅に近い「民芳餐庁(朝陽門区朝陽門内大街79号)」です。平日も午後6時を過ぎれば、予約のお客で7割がうまるというスーパー人気店です。イチオシは「京醤肉絲」。甜面醤を使った味噌肉炒めです。北京では必ず一緒に厚さ数ミリの押し豆腐が出てきて、この豆腐に包んで食べます。あっさりしたイカの卵スープの「目魚蛋湯」や、炒めた緑豆のおからに羊の脂をかけた「麻豆腐」もおすすめです。北京と言えば、粉ものも有名ですよね。味噌味の肉をはさんだ「千層肉餅」もおいしいですよ。北京でしか食べられない北京料理と北京ダック。その両方を、欲張りに楽しんでみるのはいかがですか?