四川風火鍋のタレは衝撃のサラダ油ベース!

北京ッ子って、ゴマダレ好きが多いのね〜。四川では火鍋を食べる時、ゴマダレを選ぶ人なんていなかったのに。中国の西南部、四川省の成都に1年間、語学留学していました。あの辛い料理で有名な四川省です。留学中は「串串香(チュアンチュアンシャン)」と呼ばれる火鍋をこれでもかというほど食べました。串串香とは、串に刺した野菜や豆腐などの具を激辛のスープで煮込む成都生まれの火鍋です。串串香のタレは、サラダ油に黒酢、塩、香菜を入れたもの。最初は、サラダ油がベースのタレなんて気持ち悪いって思ってましたが、これがおいしい。あっという間にはまり、毎週、毎週食べていました。その後、北京に短期留学した時にびっくりしました。火鍋のタレがサラダ油じゃない!

北京の火鍋のタレは、ゴマダレベース!

北京で火鍋と言えば、「シュアン(さんずいに刷)羊肉(ヤンロウ)」です。極薄に切った羊肉のしゃぶしゃぶです。食べに行くと、まわりのお客のほとんどがゴマダレで食べていました。「芝麻醤(ジーマージャン)」と呼ばれるゴマペーストに唐辛子味噌やラー油を混ぜたタレです。北京はややしょっぱい味付けを好む地方です。ゴマダレにはラー油を入れますが、四川省のように他の省の人ならおなかを壊しそうなほどラー油をどっちゃり入れるなんてことはないのです。あくまでゴマダレ重視でそこにラー油が入る程度。これはこれでおいしいのですが、四川の味にどっぷりひたっていた私には、物足りない感じです。

中国版激辛おでんのマーラータンも北京で食べると、ゴマダレたっぷり。マーラータンにゴマダレを使うのは北京だけ 中国版激辛おでんのマーラータンも北京で食べると、ゴマダレたっぷり。マーラータンにゴマダレを使うのは北京だけ

住んでみてわかった! 北京ッ子は大のゴマダレ好き!

北京に住んでいると、わかってきました。北京ッ子ってゴマダレが大好き! 「涼麺(リャンミェン)」と言う夏場に人気の混ぜ麺も、羊の胃袋をゆでた名物の「爆肚(バオトゥー)」もゴマダレで食べます。「老北京(ラオベイジン)」と呼ばれる生粋の北京ッ子に尋ねると、ゴマダレのベースになる芝麻醤は、「黄醤(ホワンジャン)」と並んでなくてはならないものだそうです。ちょっと味付けが物足りない時、主食の麺を食べる時、芝麻醤があればオッケーだそうです。黄醤は、北京ッ子が家庭で頻繁に食べるジャージャー麺のタレを作る味噌のことです。芝麻醤って、北京ッ子の生活の一部なんですね。

涼麺のタレは、黄醤と芝麻醤を混ぜたもの。辛い黄醤をマイルドにするのがゴマダレの役割 涼麺のタレは、黄醤と芝麻醤を混ぜたもの。辛い黄醤をマイルドにするのがゴマダレの役割

ゴマダレにうるさい北京ッ子がいちおしの芝麻醤

北京ッ子にとっては生活必需品の芝麻醤なので、もちろん有名ブランドがあります。「六必居」と「稲香村」のものです。六必居は、創業480年以上の老舗のお漬物屋、稲香村は、清朝末期に創業された江南風の菓子店です。どちらも中国政府が認定する「中華老字号」の称号をもっている老舗の中の老舗です。なんだか格式が高そうでちゃんとお店に行かないと買えない気がしませんか? もちろん六必居や稲香村のお店でも買えますが、普通にスーパーでも売られています。どちらも練りごまと言ってもいいぐらいねっとり濃厚で味も濃いです。瓶入りなのでやや重いですが、お手頃価格。お土産にもおすすめです!

六必居の芝麻醤。これだけではゴマの味が強すぎるので、他の調味料と混ぜて使うのがおすすめ 六必居の芝麻醤。これだけではゴマの味が強すぎるので、他の調味料と混ぜて使うのがおすすめ