北京の老舗「稻香村」とは、どんなお店?

「まさか、稲香村の偽物を買ってしまうなんて!」。2016年12月の北京で失敗してしまいました。私は、北京のお土産は「稻香村」のお菓子と決めています。1個ずつ包装され、おいしくて、手ごろなお値段なので、お土産にはぴったり。稻香村は、清代の1895年創業の老舗お菓子屋さんです。稻香村のお菓子のない暮らしなんて考えられないぐらい北京っ子に愛されているお店です。稻香村のすごさは、月餅や元宵(白玉だんご)などの伝統菓子だけでなく、スコーンなどの洋菓子系もおいしいことです。しかもどんどん新製品が出てきます。老舗に胡坐をかかずに攻める姿勢がすばらしい! 北京に行くたびに稲香村の新製品をチェックするのが楽しみです。それなのに今回、はじめて偽物を買ってしまいました。

わたしのいちおし! 「水果巻蛋ガオ」は、ドライフルーツとバタークリームたっぷりのロールケーキ! お土産には向きませんが、北京のおやつにどうぞ! わたしのいちおし! 「水果巻蛋ガオ」は、ドライフルーツとバタークリームたっぷりのロールケーキ! お土産には向きませんが、北京のおやつにどうぞ!

前門の稻香村には、本物と偽物があるって本当?

稻香村の支店は、北京の繁華街ならどこにでもあると言ってもいいほどあちこちにあります。中でも天安門広場の南側に位置する前門と大柵欄付近は、突出して支店が多い地区です。と言うのも中国全土からやってきたおのぼりさんが、ここに集まってきます。お土産に有名な稻香村のお菓子を買う人が多いのでしょう。そのため稻香村の支店も数十メートルおきにあります。私はここで買ってしまいました。これが間違いでした。偽物のお店にも稻香村の看板がかかっています。お店のスタッフは、本当のお店と同じような白い制服を着ています。帰国後、持ち帰ったお菓子の値段を記録するために稻香村のHPを確認して、初めてわかりました。私が買ったお菓子が一つも出ていません。

前門大街59号の稻香村。偽物のお店もほぼ同じ店構えなので、全く見分けがつきません! 前門大街59号の稻香村。偽物のお店もほぼ同じ店構えなので、全く見分けがつきません!

新しい中国語「山寨」とは?

やられました。泊まっていたユースホステルのスタッフから「前門には、稻香村の『山寨(シャンジャイ)』が、いっぱいあるから気をつけてね」と言われていたのに。「山寨」とは、比較的新しい中国語です。もともとは、山奥の寨という意味ですが、そこから転じて「にせもの」そのものを指す言葉になりました。にせものは人目にふれない怪しい工場で作られます。まさに山寨です。前門にあふれた稻香村の中で、確実に本物と言えるのは、前門大街59号と大柵欄商業街10号の2軒だけです。私は、うっかりこの2店以外のお店で買ってしまいました。

稻香村のおすすめはこの3点! 左は新製品の「緑豆蔓越苺」。ビスケット生地の中に緑豆あんとラズベリージャム。甘すぎず、ほど良い酸味のジャムと緑豆あんがベストマッチ! 稻香村のおすすめはこの3点! 左は新製品の「緑豆蔓越苺」。ビスケット生地の中に緑豆あんとラズベリージャム。甘すぎず、ほど良い酸味のジャムと緑豆あんがベストマッチ!

稻香村の山寨を見抜けなかった理由とは?

さて、稻香村の山寨のお味はと言うと、かなり美味しい。偽物と言うだけで味は、問題なし。パッケージは、本物よりこじゃれています。山寨は、研究開発費をかけずに作れるので、本物の数分の1の値段だと言われています。しかし稻香村の山寨は、全然、安くありません。稻香村のお菓子は、1斤(500グラム)25元(約425円)ぐらいの量り売りです。お菓子の種類によって値段が変わります。山寨の値段もほぼ同じです。異様に安いと偽物と気づきますが、似たような価格帯なので全く気づきませんでした。無名のメーカーが、稲香村の看板を勝手に使って売っているのかもしれません。前門や大柵欄で稻香村のお菓子を買うときは、HPをチェックしてから買うほうがいいですよ!

本物よりパッケージがおしゃれな稻香村の山寨。おいしいだけに惜しい! 本物よりパッケージがおしゃれな稻香村の山寨。おいしいだけに惜しい!