久しぶりの北京で最初に感じる北京らしい味

半年ぶりの北京! 大好きな老舗の麺食堂で看板になっている担担麺を食べました。「うわっ、しょっぱい!」。でも、このしょっぱい味付けこそが北京の味です。こうじゃないと北京に来たって気がしません。北京や北京をとり囲むような河北省の味付けは、中国の中でもしょっぱいと言われています。今回、北京に行くたびに必ず食べる担担麺を、いつにも増してしょっぱく感じたのには、理由があります。北京を訪れるわずか1か月前に、本場の四川省の担担麺を食べてきたばかりなのです。成都と北京の担担麺があまりにも違いすぎて、同じ麺とは思えないぐらいでした。

北京で人気の新川面館(西城区地安門外大街丁141号)。地下鉄8号線「什刹海」C出口から南に約3分 北京で人気の新川面館(西城区地安門外大街丁141号)。地下鉄8号線「什刹海」C出口から南に約3分

北京ッ子が熱愛する「新川面館」の担担麺とは?

北京で担担麺と言えば、「新川面館」の「肉抹担担麺」です。北京は北方なので、四川省の担担麺よりも北京に近い山西省の刀削麺のほうが一般的です。刀削麺は、硬い生地を刀で削った麺です。担担麺を食べられるお店は少ないせいか、新川面館の担担麺を熱愛している北京ッ子も多く、新川面館の支店は年ごとに増えています。新川面館に行くと、夏なら北京版冷麺ともいえる涼麺を注文している人も多いですが、涼しくなると、ほとんどのお客が、担担麺を注文します。ここの担担麺は、汁ありでもなく、汁なしとも言えない微妙な量の汁が入っています。四川の担担麺は、完全な汁なしでもっと乾いた感じです。

新川面館の「肉抹担担麺」。最初はしょっぱく感じるが、慣れるとおいしい。 新川面館の「肉抹担担麺」。最初はしょっぱく感じるが、慣れるとおいしい。

本場、四川の担担麺の歴史とは?

中国の西南部に位置する四川省成都で生まれた担担麺は、天秤棒で担いで売った麺なので、担担麺と呼ばれています。日本の担担麺とは違い、汁なしの混ぜ麺です。一説によると担担麺は、汁なしなので寝ころんだまま食べられます。そのため、アヘン窟のようなところでアヘン中毒者が、寝台に寝転んだままで食べたとも言われています。こんな説があるぐらい四川省の担担麺は、からっからっの汁なしです。肉みそをのっけた麺の下には、花椒がきいた辣油が入っています。隠し味のごまだれも効いていますが、担担麺の味の基本は、四川らしいしびれるように辛い麻辣味です。

四川省成都の担担麺。全くの汁なし。みるからにねっとり重そうな麺が四川好み! 四川省成都の担担麺。全くの汁なし。みるからにねっとり重そうな麺が四川好み!

新川面館と本場の担担麺の味付けの違い

さて、北京の担担麺は、しょっぱい味付けと「芝麻醤」と呼ばれるゴマダレを多用する北京らしく、ゴマダレ風味です。ゴマダレは隠し味ではなく、ダイレクトににゴマダレ味。辣油は入っていません。テーブルに出されてから、お客の好みでかけます。中国は広すぎて、こんなにも担担麺に違いがあります。共通しているのは、どちらの担担麺もねっとり重たく、吸いつくような食感の麺が本当に美味しいという点です。今まで短い期間で北京と成都の担担麺を食べるという機会がなかったので、今回、違いがはっきりわかりました。「どちらが美味しい?」って聞かれても、答えるのは難しいです。私は汁なしの混ぜ麺好きです。四川の担担麺を選びたいのですが、北京に行くと、どうしても新川面館の担担麺を食べずにいられないのです。

成都の近所の人だけが知っているレベルの人気食堂の担担麺。やはり汁完全な汁なし 成都の近所の人だけが知っているレベルの人気食堂の担担麺。やはり汁完全な汁なし