久しぶりに食べた「煎餅果子」に変化あり!

2018年3月、ほぼ1年ぶりの北京で数年ぶりに「煎餅果子(ジェンビンングオズ)」を食べました。すると、おいしい! 「煎餅果子ってこんなに美味しかったっけ?」とびっくり。煎餅果子とは、中国北方生まれの中国版クレープです。クレープと言っても甘いおやつではなく、ピリ辛のみそを塗って食べるので主食です。実は私は煎餅果子が苦手。泥臭い食感が全然だめです。今回は、昼ご飯を食べに行く時間がなく、中途半端な時間に麺を食べると晩ご飯に差し支えるので、煎餅果子を食べました。すると、苦手な煎餅果子がめちゃくちゃ美味しかったのです。空腹は最上のスパイスと言いますが、美味しくなった理由は、空腹ではないことは確かでした。

煎餅果子は、かなりボリュームがあるので、十分一食のかわりになる 煎餅果子は、かなりボリュームがあるので、十分一食のかわりになる

中国版クレープと言われる煎餅果子の作り方

煎餅果子の何が苦手かと言われると、生地の味につきます。緑豆の粉を混ぜた小麦粉生地は、重くてくせのある味になります。これが苦手。数年に1回思い出したかのように食べますが、今まで一回もおいしいと思ったことはありません。それが今回、あの重い食感が消え、初めて美味しいと思いました。はてな? もしかして生地の味が変わったのでは? 煎餅果子の作り方は、緑豆入りの小麦粉生地を薄く丸く焼き、その上に卵を割り入れます。卵に火が通ったら、味噌を塗り、「果子(グオズ)」と呼ばれるカリカリに揚げた小麦粉生地をのっけて、くるっと巻けば出来上がりです。

手前に高く積まれているのが果子。果子の代わりに揚げパンの油条を入れるお店もある 手前に高く積まれているのが果子。果子の代わりに揚げパンの油条を入れるお店もある

昔っぽい味でも若者のファンが多い煎餅果子

煎餅果子は、もともとは北京の東南に位置する山東省の名物です。山東省は葱の産地でもあるので、煎餅の生地に味噌を塗って、その上にぶつ切りの生の葱を乗せて巻いて食べたりします。そのため「煎餅大葱(ジェンビンダーツフォン)」とも呼ばれています。煎餅果子って、本当に素朴な食べ物なので、ファンも多く、北京の人気の朝ごはんにもなっています。朝は、地下鉄の入り口前の屋台で煎餅果子と「豆漿(トウジャン)」と呼ばれる豆乳を買う若者の姿が目につきます。今時の北京の若者って、本当におしゃれです。若者の食の嗜好もどんどん西洋化しているのに、どうして、あの昔っぽい味の煎餅果子が大好きなんだろうと不思議でしょうがないぐらいでした。

鉄板の上に伸ばした生地を竹べらで薄く伸ばしている。この上に生卵を割り入れる 鉄板の上に伸ばした生地を竹べらで薄く伸ばしている。この上に生卵を割り入れる

時代と共に変化しつづける名物料理の味

2018年3月、北京の和平門市場で買った煎餅果子の生地から私が苦手な泥臭さが消えていました。伝統的な食べ物でも味は、時代と共にドンドン変わっていきます。しびれるような辛さで有名な四川料理でも、20年前と現在とでは、辛さが全く違います。四川人も以前ほど辛い料理を求めないので、現在は、20年前よりもマイルドな辛味です。煎餅果子の生地も食べやすいタイプに変ってきた可能性あり。際立った部分が薄まっていくのは、寂しいですが、煎餅果子に限れば、美味しくなって良かった。北京で煎餅果子を見かけたら、朝ごはんでもおやつでもぜひ、お試しあれ!