以前から気になっていた行列店で売っていたものとは?

北京に行くたびに通っているゴマパンのお店があります。そのお店の道路を隔てた向かい側の通りに、気になっている大行列の饅頭の店があります。どういうわけか今日に限って並んでいる人が少ない。チャンス到来! 速攻、わずか数人の列に加わり、食べたかった饅頭をゲット! 「饅頭(マントウ)」とは、中国の北方の主食の一つで、味のない蒸しパンのようなものです。小麦粉生地を蒸して作るので、訳すと蒸しパンになってしまいますが、実際は、食感も味も全然違います。蒸しパンのように生地がふわっとしていません。みっしり! 気泡がなく、とにかくみしっと、詰まった重い生地。味は、ほのかな小麦粉生地の甘味だけなのです。

行列のお店(安定門内大街181号)の饅頭。地方によっては、縦長ではなく、まん丸もある 行列のお店(安定門内大街181号)の饅頭。地方によっては、縦長ではなく、まん丸もある

北京で「山東風饅頭」が流行っている理由

北京では、2010年頃からだと思いますが、山東省風の饅頭が大流行しています。きっかけになったのは、鼓楼東大街にある「山東チャン(口へんに倉)面饅頭」です。北京中心部の南鑼鼓巷と呼ばれる通りの北側にある小さなお店です。私が初めて、このお店の饅頭を食べた頃は、たいして並ばずに買えましたが、その後、北京を訪れるたびにすさまじい大行列ができるようになっていました。こんもりと盛り上がった饅頭は、かすかな甘味があって、確かに美味しい。ただ、山西省や陝西省などの麺が美味しい地方の饅頭は、どれもはずれなし。「山東チャン面饅頭」の饅頭は、確かに美味しいけれど、ここまで行列するほどかしら?

「山東チャン面饅頭(鼓楼東大街139−1)」。現在は「鼓楼饅頭店」に改名されているが、大行列は今も変わっていない 「山東チャン面饅頭(鼓楼東大街139−1)」。現在は「鼓楼饅頭店」に改名されているが、大行列は今も変わっていない

鼓楼饅頭店の支店の饅頭麺の味付けとは?

「山東チャン面饅頭店」の饅頭が、あまりにも有名になり、北京では、饅頭と言えば山東風が定着しました。私が今回、たまたま並んでいる人が少ない時にゲットした饅頭も山東風です。実は、鼓楼東大街にある元祖「山東チャン面饅頭店」の支店でした。「山東チャン面饅頭店」は、「鼓楼饅頭店」に改名されていました。店名から山東風は消えてしまいましたが、山東風のしっかり堅い饅頭は変わっていません。「鼓楼饅頭店」の支店となると、行列ができるはずです。久しぶりに食べる山東風の饅頭は、中までみっしりと詰まった生地とほんのり甘い食感が激ウマ。蒸したては、ふんわりやわらかくて晩ごはんの前だと言うのに、一気食いしそうでした。

鼓楼饅頭店(安定門内大街181号)でここまで行列が少ない日は珍しい。鼓楼東大街店は、常にものすごい行列ができているので、買うなら安定門店がおすすめ 鼓楼饅頭店(安定門内大街181号)でここまで行列が少ない日は珍しい。鼓楼東大街店は、常にものすごい行列ができているので、買うなら安定門店がおすすめ

饅頭は、グルメというよりプチグルメ!

粉ものを主食とする北京では、饅頭がごはんのかわりです。饅頭をかじりながらおかずを食べます。夕方になると、今晩と明日の朝に食べる饅頭を入れたビニール袋を持った北京っ子とすれ違います。私は、この姿を見ると、北京に来たという実感がわいてきます。鼓楼饅頭店では、制限があり、一人10個までしか買えません。家族の分とあわせて、しっかり10個買ったお客は、本当にうれしそう。饅頭って、北京ダックやしゃぶしゃぶと違い、名物料理と言うほどではなく、派手さもないですが、中国の北方では欠かせない食べ物です。グルメと言うよりプチグルメ。北京で山東風の饅頭を見つけたら、ぜひ、お試しあれ! 粉もの好きならミシッと重い生地にはまりますよ!

北京の下町で売られている饅頭。北方人なら必ず、お気に入りの饅頭店がある 北京の下町で売られている饅頭。北方人なら必ず、お気に入りの饅頭店がある