中国で、夜になると見かけるおばちゃん集団

夕方から夜8時頃にかけて、公園、美術館の前のスペースなど、ちょっとした広場になっているところに行くと、必ず集まっている中国のおばちゃんたち。北京なら故宮博物院の北口にある小さな広場でも、おばちゃんたちは、一心不乱に踊ってます。曲は外国人旅行者が知らない、たぶん中国の懐メロです。ちゃんと先生がいるので、曲に合わせておばちゃんたちの振付は統一されています。このおばちゃんたちが踊る光景は、中国名物とも言っていいぐらいです。大都市であろうが、田舎町であろうが、夕方になると、おばちゃんたちが踊りまくっています。中国は医療費が高く、健康保険制度が充実していないので、健康維持のため、体を動かすって、かなり重要です。

雲南省ハニ族イ族自治州の元陽でも、おばちゃんたちは踊ってました 雲南省ハニ族イ族自治州の元陽でも、おばちゃんたちは踊ってました

おばちゃんたちの踊りに名前がありました!

2015年5月27日の午後6時のニュースで、「中国政府が広場ダンスを管理する」ことを知りました。あのおばちゃんたちの踊りに、呼び方があったなんて! 中国語で「広場舞(グアンチャンウー)」と言うそうです。訳すと「広場ダンス」です。こんなニュースを日本で見ようとは! 30年以上前から広場で踊っている姿は、外国人旅行者にも有名でした。今さらニュースネタになるなんて思っても見ませんでした。新華社通信によると、中国政府の言い分はこうです。「広場ダンスは、今後、場所によって変わることなく、全国で統一され、ポジティブなエネルギーを人々にもたらす、科学的に考え出された新しいものになる」。

中国政府が広場ダンスを管理したい訳とは?

今までは、全国各地で広場ダンスの先生やリーダー的存在の人が曲や振付を自由に決めていました。それを中国国家体育局と文化省が、広場ダンスの振付を統一し、12種類に絞るそうです。その映像を見ましたが、エアロビのインストラクターのような若い男性が、かなり難しい振付で踊ってました。12種類もあるので、民謡から、若者が聞いているような流行曲まで、振付の幅も広そうです。中国政府は、この広場ダンスを管理することによって、社会秩序の維持に役立てたいという思惑があります。

管理されても、おばちゃんは踊り続けます!

広場ダンスは、何しろ大音響なので、騒音問題にもなっていました。政府が管理することによって、昼間は60分以内、夜間は50分以内と時間も決められます。いい面もありますが、「市民のささやかな楽しみまで政府が管理するのか!」と怒っている中国人もいます。外国人旅行者としては、踊りまくるおばちゃんは、中国のパワーそのもので、中国現代文化を紹介してくれる存在です。どんなに暑い日でも、どんなに寒い日でも、雨と雪の日以外は、絶対、踊るというおばちゃんたちです。中国政府や外国人の目なんか気にしてません。「私たちは踊るのが好きだから踊るんだよ」と思ってそうです。