北京で頻繁に目にする樹木とは?

「あっ、また柳の木、見つけた!」と、柳の木に出くわすたびに、不思議な気分になります。中華人民共和国の首都、北京は本当に柳の木が多い町です。中心部の北海公園、西北部の頤和園などは、湖のそばには柳の木がずらっと植えられています。そればかりでなく、北海公園の北側にある伝統家屋が並ぶ胡同には、「柳陰街」と名付けられた通りもあります。柳の木陰が美しい通りで、まさにその名にぴったりです。北京っ子にとって、最も北京らしい樹木が柳なんだそうです。

柳の木が多い北海公園。北京市民の憩いの場となっている 柳の木が多い北海公園。北京市民の憩いの場となっている

柳のイメージとは?

日本人にとって柳とは、水と関係があり、ダラリとぶら下がった柳の下には、雨の夜など、まさに幽霊でも立っているようなイメージです。なかなか北京とは結びつきません。北京は大陸性気候で、寒暖差が激しく、非常に乾燥しています。しばらく滞在すると、乾燥しすぎて肌がかゆくなってくるので、保湿クリームやオイルは必需品です。北京って、水や湿気とは無縁のところです。それに柳の木って、比較的温暖な地方に多い気がしませんか? 日本よりずっと寒くて長いのが北京の冬です。そんな北京と柳が結びつけられるとは・・・

北京の風物詩「柳絮」とは、いったい?

4月から5月にかけて、北京の町を歩くと、空気中に白い綿のようなものが混じっています。風が強い日になると、白いものは、まるで吹雪のように飛び交います。これが北京の風物詩のひとつ、「柳絮(リュウシュー)」です。日本語では「リュウジョ」と言います。柳には雄花と雌花があり、雌花は花びらがない代わりに、苞や腺体があり、これが綿毛を生みます。この綿毛が種と一緒に飛びます。日本の柳は、目立つほど綿毛をもたない品種がほとんどです。それで日本では、柳の綿毛のことは、あまり知られていません。

これがわかるようなら、あなたは本当の北京通!

北京では柳絮の季節になると、女性は薄いスカーフのようなものを頭にすっぽりかぶって、顔をだしません。この様子は、日本の報道番組でもよく取り上げられます。柳絮は春の訪れを知らせる風物詩です。日本の柳は、水辺に生息し、綿毛がほとんどない品種ですが、山地に生息する品種もあるようです。北京の柳もあまり水を必要としない品種なんでしょう。もし、柳を見ると、北京を思いだすようなら、あなたは相当な北京通で北京好きです。