北京五輪前後で大きく変わった前門

中国の首都、北京の天安門広場の真南にある前門とは、紫禁城の一番南側の正門にあたる正陽門のことです。前門の周辺は、繁華街として古くから栄えてきました。今も天安門広場を見学にやってきた旅行者が必ず、訪れるところです。ただ、現在の前門は度が過ぎた再開発のせいで整然としすぎてしまいました。北京五輪前はごちゃごちゃ感がおもしろい繁華街でした。今はH&Mやユニクロ、ZARAなどの世界規模の有名店が軒を連ねる繁華街になりました。幸いすぐそばの大柵欄には今も北京の老舗が集まり、かつてのごちゃごちゃ感が残っています。街歩きは大柵欄のほうに行くとして、前門でごはんを食べようとすると問題がありました。

北京の前門にはじめてできた美食街「鮮魚口老子号美食街」に行ってみよう! 北京の前門にはじめてできた美食街「鮮魚口老子号美食街」に行ってみよう!

前門でごはんを食べるときに出てくる困った問題

前門の有名なレストランと言えば、北京名物の北京ダックで有名な「全聚徳」、シューマイが名物の「都一処」です。都一処は、清朝の乾隆帝がたったひとりでお忍びでやった来たという逸話を持っている老舗の中の老舗です。どちらも高級店です。北京にやってきた記念に行きたいお店ですが、昼などそんなに気ばったものを食べなくてもいい時があります。麺や餃子で満足といった気分です。前門には、お手軽な軽食を食べられる店がなかったのです。大柵欄の路地にいけば食堂はありますが、この付近はかなり怪しい雰囲気。人によっては、入るのにちょっと勇気が必要です。

「鮮魚口老子号美食街」に行ってきました!

そんな前門にはじめて美食街ができました。「鮮魚口老子号美食街」です。前門大街の東側にある鮮魚口胡同が「老子号(ラオツーハオ)」と呼ばれる老舗食堂が集まる美食街に変わりました。「胡同」とは細い路地の北京風呼び方です。鮮魚口胡同に行けば、「老北京小吃(ラオベイジンシャオチー)」で名高い北京名物の軽食もそろっています。老北京小吃と言えば、北京風混ぜ麺のジャージャー麺やゴマたっぷりパンの焼餅などです。鍋貼と言われる焼き餃子や、天津名物で有名な「狗不理」の肉まんもあります。観光客向けの美食街なので、北京周辺の美味しいものも集まっているようです。

鮮魚なんて見当たらないのに、鮮魚口という訳

それにしても鮮魚口胡同って、鮮魚なんてどこにもないのに、どうして鮮魚口なんでしょう。胡同はその路地にあった施設やそこに集まっていた業種で、名前をつけています。炒豆胡同、黒芝麻胡同など、かわいい名前の胡同も多いんですよ。清朝の頃、北京は運河を活用していました。前門の周辺には水道子など、水にまつわる地名が今も残っています。鮮魚口には船着き場があり、鮮魚が売られていたので、鮮魚口胡同という名前になったそうです。前門に行ったら、鮮魚口老子号美食街へ行ってみて、北京名物をあれこれつまんでみませんか!