祈年殿を見ると北京を思いだす

瑠璃瓦の屋根が美しい祈年殿を見ると、たまらなく北京を感じる人がいると思います。故宮博物院や天安門と並んで、北京を紹介する時によく使われる歴史的建造物ですから。祈年殿は、天壇の中にあります。天壇は明清代の皇帝が五穀豊穣を願って祭祀を執り行った場所です。天壇は、祈年殿と祭壇のような園丘、皇穹宇と呼ばれる円形の宮殿を合わせた総称です。総称ですが、天壇=祈年殿になっている人が随分いそうです。実は私がそうなんですが、祈年殿は、それぐらいインパクトがある建物です。

とにかく巨大な祈年殿。全景を写真に収めるのは本当に大変 とにかく巨大な祈年殿。全景を写真に収めるのは本当に大変

行ってみて初めてわかる祈年殿のすごさ

初めて天壇の中に入り、祈年殿を訪れた人は「うわっ、大きい!」とびっくりするはずです。とにかく見上げるほどの大きさです。大理石でできた三層の基壇の上に建つ、祈年殿は、高さは38メートル、直径30メートルの円形の木造建造物です。写真では何度も見たことがあっても、ここまで大きいとは思ってもみませんでした。敷地面積は273万平方メートルもあります。天壇は、中国最大の祭祀建造物なので、とにかく大きくて、広いのです。天壇の楽しみ方は、祈年殿、圜丘、皇穹宇を見るだけでは終わりません。

天壇公園に毎日、やってくる人々

天壇は広大な公園になっています。祈年殿など重要建造物は全て別料金が必要ですが、公園だけなら15元(約285円)です。北京市民しか買えませんが、「月票」という月間パスがあります。これなら一カ月、毎日行っても、たった15元です。公園内の屋根のある長い廊下には、座れるスペースがあります。ここは、天壇にのんびりしにやってくる北京ッ子でいっぱいです。中国人は、日本人とは比べようもないぐらいトランプゲーム好きなので、仲間とトランプをする中高年の姿が目立ちます。天壇公園は広すぎて、観光もかなり疲れるので、旅行者もここで北京ッ子と一緒に一休みするのがおすすめです。

天壇公園の北門前にある老舗で北京名物を食べてみよう!

天壇公園の北門前には、「老磁器口豆汁店」と言う、北京ッ子なら誰でも知っている老舗があります。「豆汁(トウジー)」と言う北京名物です。豆汁は、緑豆春雨を作る時にできる副産物で、灰色のどろっとした飲みものです。酸っぱすぎて、好みがわかれるところですが、豆汁とカリカリにあげた小麦粉生地の「焦園(チャオジュエン)」をセットで食べるのが、北京流です。北京っ子に混じって、名物の朝ごはんを楽しんでから、北門から天壇に入るのも、いいですね。天壇公園は、北京っ子と一緒に楽しめる世界遺産です。