北京で見つけた! かわいい名前の通り

黒胡麻、帽子、炒豆、羊肉などなど、これって何の名前かわかりますか? 全部、北京の胡同の名前です。胡同とは、主に中国の北方で使われる言葉で、路地という意味があります。モンゴル人が開いた元が、現在の北京の基礎となる大都を築いた時に、胡同という言葉が現れました。そのため胡同とは、モンゴル語で井戸を意味する言葉が語源だと言われています(諸説あり)。北京と言えば、中国の最後の皇帝溥儀が暮らした紫禁城(故宮博物院)、異民族の侵入を防ぐために作られた万里の長城など、世界遺産の宝庫です。今、この世界遺産巡りと同じぐらい胡同観光が流行っています。

気になる、れんこんの芽胡同。これは胡同の形態から名付けたもの?  気になる、れんこんの芽胡同。これは胡同の形態から名付けたもの? 

今、北京で人気の胡同巡りとは?

黒胡麻、帽子、炒豆胡同は、どれも南鑼鼓巷の近所にあります。南鑼鼓巷は、故宮博物院に近い北京中心部にあり、おしゃれなカフェや雑貨屋さんが集まっている通りです。今、北京で若者や観光客に一番人気がある名所と言ってもいいところです。三輪車に乗っての胡同巡りもこの南鑼鼓巷の周辺がメインです。胡同の入り口には、必ず、胡同の名前がかかれた赤いプレートが貼られています。菊やみのなどの名前がついた胡同が次々現れ、おもしろい名前の胡同探しが楽しいところです。黒胡麻胡同や炒豆胡同を見つけると「ここには黒胡麻を売る店や炒豆屋さんが集まっていたのかな?」と、思いませんか?

胡同の名前のつけ方には、決まりがある!

それが違うのです。胡同の名前のつけ方には、いくつか決まりがあります。そこにある井戸や貴族のお屋敷、宮廷の建物、市場などから名前をとったものなどです。大甜水胡同や火薬局胡同は、まさに井戸や宮廷の建物から名付けられた胡同です。または、西口袋胡同のように胡同の形態で名付けられるケースもあります。「口袋」とはポケットのことです。胡同の先が行きどまりになっているので、ポケット胡同と呼びます。このどれにもあてはまらないのが黒胡麻や炒豆、帽子胡同です。

近所に名だたる建物や市場がない胡同の場合

近くに貴族のお屋敷も役所も市場もない場所だってあります。そこに住んでいる人が、尋ねてくる友人に場所を説明する時、胡同に名前があると便利です。庶民が身近にあるもの、食品や道具などを胡同の名前に利用しました。それが黒胡麻や炒豆胡同です。かわいい名前の胡同は、インパクトがあります。たくさん残っていそうですが、食品や道具の名前がついた胡同は意外と多くはありません。ちなみに梯子(はしご)胡同や羊肉胡同は、北京市内に9か所ずつあるそうです。北京で人気の胡同巡りをする時、胡同の名前の成り立ちを知っていると、胡同巡りがもっと楽しくなりますよ!