「八達嶺長城」が最近、敬遠されている理由

春と秋の長城も良かったけれど、新緑の長城がこんなに綺麗だなんて!遠かったけれど、来るだけの価値がありました!私が立っているのは、「長城の中の長城」と言われている「金山嶺長城(ジンシャンリンチャンチョン)」です。世界遺産の万里の長城の中で一番知られているのは、「八達嶺長城(バーターリンチャンチョン)」です。北京から比較的近く、バスや鉄道の便が良い八達嶺は、ツアーのお客だけでも相当な数の観光客が訪れます。観光客の多さは、万里の長城の中ではダントツのトップです。こんなところが欧米人旅行者に敬遠されるようになり、最近では欧米人に限らず、八達嶺ではなく、慕田峪や金山嶺長城に行く人が増えてきています。

金山嶺長城は、楼閣が多く、高低差が大きいのが特徴 金山嶺長城は、楼閣が多く、高低差が大きいのが特徴

春と秋の金山嶺長城は、甲乙つけがたい美しさ

金山嶺長城は、慕田峪長城と比べても北京から遠く、河北省漆平県にあります。秋から初冬のパキ〜ンと晴れた青空をバックに立つ金山嶺は、言葉にならない美しさです。春になると、金山嶺長城を取り囲むように植えられたアーモンドの木に、薄いピンク色の花が咲きます。桜に似たアーモンドの花が、咲き乱れる金山嶺長城は、ピンクの霞がかかったような雰囲気です。春の風景も秋冬の風景に勝らずとも劣りません。と、なると初夏の金山嶺長城も見たくなってきました。

4月の金山嶺長城は、アーモンドの花が満開! 4月の金山嶺長城は、アーモンドの花が満開!

初夏の金山嶺長城に行くと、元気がもらえる?

初夏の金山嶺長城を実際に見るまでは、たぶん秋から冬の景色のほうがいいだろうと思っていました。新緑に満ちた金山嶺長城を見ると、おおっ〜、いいじゃないか! 金山嶺長城に、草原旅情のようなものが加わった感じです。金山嶺長城で最も高い位置にある東五眼楼から果てしなく続く緑の長城を眺めてみました。緑って、本当に生命の色ですね。冬枯れの長城とは違い、元気が出てくる風景です。緑の長城の上をどこまでも歩いて行きたい気分になってきました。

西五眼楼付近の金山嶺長城。西側は訪れる人も少なく、あまり整備されていない。朽ち方がすばらしい 西五眼楼付近の金山嶺長城。西側は訪れる人も少なく、あまり整備されていない。朽ち方がすばらしい

初夏の金山嶺長城では、なぜか見かけない人たち

金山嶺長城と言えば、長城の中で最も美しい姿をした長城として知られています。中国全土から一眼レフと三脚を持った写真愛好家たちがやってきます。この人たちは、最高のシーンを撮るために動かないので、すぐわかりますよ。今回は、この人たちの姿が見えません。シャッターチャンスの夕暮れが遅いので、もっと遅い時間に来る可能性はあります。ただ、初夏の金山嶺長城って、暑いんです。北京から直通バスで行くと、午前10時頃に到着です。午前中はマシですが、午後からは日陰のない長城の上を歩くのは、暑くて暑くて。じっと待つ時間が長い写真愛好家たちは、初夏の金山嶺長城は苦手なのかもしれません。暑いことを除けば、初夏の金山嶺長城の景色はいいですよ〜。生命力に満ちた金山嶺長城を見に行きませんか!