世界有数の巨大な釣り金がある北京の大鐘寺

「これほど大きな釣り鐘をどうやって、木造のお寺に吊るしていたんだろう?」。世界有数の巨大な釣り鐘を前に、柱や梁がよく持ちこたえられたなものだと、そっちのほうが気になってしまいました。この釣り鐘は、「永楽大鐘」と言われる釣り鐘です。名前の通り、明の永楽年間(1403〜1424)に鋳造されたものです。その大きさは、高さ6.75メートル、直径3.7メートル、重さは46.5トンもあります。この永楽大鐘が展示されているのは、北京西北部の海ディエン(さんずいに定)区にある大鐘寺です。清代の雍正11(1733)年に寺が建立された頃は、覚正寺と呼ばれていました。乾隆8(1743)年に永楽大鐘が万寿寺から覚正寺に移されると大鐘寺と呼ばれるようになりました。

永楽大鐘は、「釣り鐘の王様」と呼ばれているだけあって、本当に巨大。鐘の外と内に合計23万以上の文字で呪文が刻まれている。大鐘寺へは、地下鉄13号線「大鐘寺」A出口下車 永楽大鐘は、「釣り鐘の王様」と呼ばれているだけあって、本当に巨大。鐘の外と内に合計23万以上の文字で呪文が刻まれている。大鐘寺へは、地下鉄13号線「大鐘寺」A出口下車

「古鐘博物館」になっている大鐘寺

大鐘寺は、1985年以降「古鐘博物館」になっています。大鐘寺の東側、「鐘林」と呼ばれるところに約40もの歴史ある鐘が集められています。それらの鐘の多くが、鉄筋を通した天上からつるされています。一つ一つ、形も装飾も異なる鐘がぶら下がっている姿は、圧巻。実は、大鐘寺は、私が北京に行くたびに食べに行く新疆(シルクロード)料理のレストラン「巴依老翁餐庁」のお隣にあります。何回も前を通っておきながら、訪れるのは今回が初めて。参観者もほとんどいないように見え、今日までこんなにおもしろいところって思わなかったものなので。ああ、もっと早くに行っておけば良かった。

まさに鐘林! 一度にこんなに数多くの古い釣り鐘を見られるのは、ここだけ! まさに鐘林! 一度にこんなに数多くの古い釣り鐘を見られるのは、ここだけ!

大きな釣り鐘によく見られる文字とは?

大鐘寺に展示されているのは、主に宋、元、明、清代の鐘です。商や西周時代の「編鐘」と呼ばれる鐘の形をした楽器もあります。鐘は、口の部分が波打ったものや花びらのようになっているものなど、様々です。鐘の外側には、「皇帝萬歳萬萬歳(皇帝万歳)」と彫られているものが多いことを知りました。鶴や雲なども彫られていますが、見ていて楽しいのは文字です。役職や名前、お経など様々な漢字が彫られています。その字が、妙にピンピンはねていたり、傾いていたりと、不思議と誰が見ても美しい文字が見当たりません。どれも読みやすいですが、どこか癖があって、味のある字ばかりなのです。

「皇帝万歳」は、多くの釣り鐘に彫られている、おきまりの言葉 「皇帝万歳」は、多くの釣り鐘に彫られている、おきまりの言葉

釣り鐘のこんなところをチェックしてみよう!

私が好きなのは、「保明寺鐘」と言う明の嘉靖11(1533)年に作られたものです。フリルのようになっている鐘の口や獅子の装飾がついた鐘の頭の部分などの形がおもしろい。それ以上に鐘に彫られた字が素敵です。やや太目で漢字のはねる部分をしっかりはねているせいか、丁寧な字を書く女の子が書いたようなかわいい字です。明代の皇室の女性が建てた由緒正しきお寺の鐘なのに、このそぐわなさ! そこに魅かれました。イラストのようなかわいいお坊さんが彫られた「石灯庵鐘」も素敵です。もちろん大鐘寺の一番奥に設置されている「永楽大鐘」も見ごたえありますが、それ以上に鐘林は、鐘の歴史に興味がない人でも楽しめますよ! 大鐘寺古鐘博物館であなた好みの鐘を見つけませんか!

保明寺鐘。高さ145センチ、直径96.4センチ、重さ516キロ 保明寺鐘。高さ145センチ、直径96.4センチ、重さ516キロ