北京市内中心部にある保利芸術博物館とは?

中途半端に時間が余っているので、たまたま行きやすい場所にあった博物館に寄ってみました。まさか、展示品がここまですばらしいとは! 大当たりどころじゃありません。私が北京で初めて訪れた保利芸術博物館は、地下鉄2号線「東四十条」駅の上にあります。北京のど真ん中に近い場所です。すぐそばに保利大厦というビルがあり、保利芸術博物館がこのビルを所有している企業が持っている博物館と言う事はわかっていました。北京の博物館と言えば、やはり世界遺産にもなっている故宮博物院が思い浮かびます。それと比べれば、一企業が持っている博物館なんて、たいしたものではないなんて失礼な想像をしていました。これは完全な間違いでした。

誰が見ても「すごい!」としか言えない逸品ぞろいだが、どことなくかわいいものが多いので、知識なしでも楽しめる 誰が見ても「すごい!」としか言えない逸品ぞろいだが、どことなくかわいいものが多いので、知識なしでも楽しめる

予想外の展示品の良さに驚く! 保利芸術博物館

保利芸術博物館は、新保利大厦と言うガラス張りの高層ビルの9階と10階にあります。博物館としてはこじんまりしています。主に商(殷)代〜唐代(紀元前16世紀から9世紀)の青銅器を展示しています。それが、私のように中国の歴史や芸術品に詳しくない人間が見ても「これは、すごいんじゃない? それがどうして、ここにあるの?」と思われるような逸品が並んでいます。商代の青銅器には、鶏、獅子、兔、龍などの動物のモチーフを持ち手や蓋などに使ったものが数多く見られます。今、見ると素朴な飾りですが、紀元前にこの装飾を作る技術が既に確立されていたことに驚きます。

北京市東城区朝陽門北大街1号新保利大厦9階10階。月曜〜土曜。9時半〜16時半。地下鉄2号線「東四十条」D出口が便利 北京市東城区朝陽門北大街1号新保利大厦9階10階。月曜〜土曜。9時半〜16時半。地下鉄2号線「東四十条」D出口が便利

保利芸術博物館を設立した保利集団とは?

展示品のあまりの豪華さに「保利芸術博物館を持っている保利集団っていったいどういう企業なの?」と思わずにいられません。保利集団は、中国国務院の承認のもと、保利科技有限公司を中心に設立された企業グループです。国務院国有資産監督管理委員会の指導監督の下、貿易、不動産を中核事業としながら文化関連事業をしています。保利集団は、中国有数の国有企業なのです。どうりで展示品のレベルが高いはず。保利芸術博物館は、中国では最初に企業が設立した博物館であり、展示品の多くが国宝級と言われています。この中には、2000年5月以降、中国に戻って来た、かつて海外に流失した国宝が含まれています。

保利芸術博物館が行っている事業とは?

1960年にイギリスとフランスの連合軍が北京に侵攻した際、寝台の離宮であった円明園を焼き払いました。その時に略奪された円明園の3つの国宝が、牛首、猴首、虎首と呼ばれる銅像です。2012年までに馬首と猪首も保利集団が買い戻し、現在、どれも保利芸術博物館に展示されています。小さな博物館ながら保利芸術博物館は、中国でも最高レベルに匹敵していると言われています。保利芸術博物館は、多くの博物館の休館日になっている月曜日も開館していると言う穴場中の穴場です。しかも市内中心部の地下鉄の駅の真上にあるため本当に行きやすい。企業が設立した中国初の博物館で度肝を抜かれてみませんか!

3000年前の貴族が使っていた青銅礼器。1860年に円明園が略奪された時に海外に流失したものの一つ 3000年前の貴族が使っていた青銅礼器。1860年に円明園が略奪された時に海外に流失したものの一つ