正陽門が目の前にあるのに、たどり着けない理由

入場ストップまであと10分! 目指す正陽門は、すぐ、そこっ! まっすぐ走ったら、30秒以内につく距離なのに! いったん地下道に降りて、天安門広場への入り口の前で解放軍の兵士に止められてしまいました。「天安門広場に入るのは、この入り口じゃない。あっちだ!」と指さされたほうに猛ダッシュ。地下道から上にあがっても、天安門広場に通じる入り口がわかりません。細くあいたゲートの横をすり抜け、入り口に戻ると、さっきの兵士に「お前、いったいどこから入ってきたんだ!」と注意を受けてしまいました。「明日、帰国するからどうしても正陽門を見たい」と、無理矢理通してもらいました。なんとか午後4時半に間に合いそう!

正陽門城楼。内部は、正陽門の歴史博物館になっている 正陽門城楼。内部は、正陽門の歴史博物館になっている

紫禁城の南端に建つ正陽門とは?

正陽門の前にたどり着くと、なんと入場は午後4時半ではなく、午後4時で締め切られていました。ガイドブックには午後4時半と書いてあるのに。せっかく、たどり着いたのに呆然。正陽門は、北京の天安門広場の南端に建つ楼閣です。明代の1439年に完成した正陽門は、紫禁城の最も南にある正門です。清代、地方から紫禁城にやってきた人々は、正陽門を通る許可、つまり紫禁城に入る許可をもらうために、正陽門の外で待たなくてはなりませんでした。そのため、許可が下りるのを待つ間、地方からやってきた人が利用する宿屋、食堂、商店などが正陽門の南側に広がる前門地区に集まってきました。

正陽門箭楼。高さ38メートル。開放されているのは、正陽門城楼のみで箭楼は参観できない 正陽門箭楼。高さ38メートル。開放されているのは、正陽門城楼のみで箭楼は参観できない

正陽門からでないと見られない北京の風景

1949年の中華人民共和国成立後、北京の城壁や城門のほとんどが取り壊されました。正陽門は、残った数少ない城門の中でも完全に保存されていると言われています。歴史はさておき、高さ42メートルもあると言われる正陽門に登れば、北側には広大な天安門広場とその奥にひかえる紫禁城、南側には、民国時代の街並みを再現した前門地区が見られます。これぞ、北京中心部の中でも最も中心の部分です。そこを上から眺められるのは、正陽門だけ! 北京に行ったなら、ぜひとも記念に登っておきたいところです。

前門の西側に広がる繁華街の大柵欄。夜になると、盗賊の侵入を防ぐための大きな柵が下ろされたので、この名がついた 前門の西側に広がる繁華街の大柵欄。夜になると、盗賊の侵入を防ぐための大きな柵が下ろされたので、この名がついた

天安門広場周辺観光は、とにかく時間ギリギリはアウト!

2018年9月現在、天安門広場周辺と紫禁城の警備は、ものすごく厳しい。中国で一番警備が厳しいところとも言えます。しかし、天安門広場周辺は、正陽門、中国鉄道博物館、人民大会堂、中国国家博物館、毛主席紀念堂など、見どころが集まっているところ。どの見どころも目の前に見えても、長い行列ができているセキュリティチェックを受けないと、中に入ることができません。正陽門も早目に行くのがいいとわかってましたが、ぎりぎりになってしまいました。目的地にたどり着くまで、セキュリティチェックを含め、あっちこっちぐるぐるさせられます。日本の感覚で入城ぎりぎりの時間に行こうとするのは、危険。とにかく要注意! できる限り余裕を持って、かなり早めに行きましょう!

今も大柵欄の端に残っている、かつての遊郭。前門と大柵欄の繁栄は、正陽門とは切り離せない 今も大柵欄の端に残っている、かつての遊郭。前門と大柵欄の繁栄は、正陽門とは切り離せない