北京駅前の常宿がなくなってしまいました!

2016年の12月、北京に行くたびに泊まっていた北京駅前の常宿が突然、なくなってしまいました。2006年頃は、北京のユースホステルの数も少なく、当時は外国人旅行者に人気のお宿でした。ただ、周辺に手頃な食堂やレストランが少なく、ユースホステルの数も増えていったので、外国人旅行者はだんだんと減っていきました。それでも北京駅前だけに鉄道、バス、地下鉄などの交通の便の良さはぴかいちです。しかも徒歩5分ぐらいのところに空港バス発着場所もあります。こんな便利なお宿はないと思っていたのに。とにかく新しいお宿を探さなくてはいけません。

北京の下町を感じたいなら、八大胡同に行こう!

北京駅前のお宿は、交通の便はダントツに良いですが、「北京の伝統を感じられる場所か?」と聞かれると、全く感じない場所でした。次のお宿は、がらっと雰囲気を変えて前門から大柵欄付近に決めました。このあたりは、ユースホステルや外国人旅行者向けの安宿が多いにぎやかな地区でありながら、北京らしさもわずかながら残っているところです。前門は、清代以前から故宮に最も近い繁華街として栄えてきました。前門に連なる大柵欄は夜になると路地に盗賊の侵入を防ぐための大きな柵(柵欄)が設置されたことから大柵欄と呼ばれるようになった場所です。前門と大柵欄一帯は「八大胡同(バーダーフートン)」とも呼ばれ、清代から民国時代にかけて北京最大の色町だったところです。

観音寺街は、旅行者が必要なものが何でもそろっている通り。 観音寺街は、旅行者が必要なものが何でもそろっている通り。

北京の下町、「陝西巷」って、どんなところ?

前門と大柵欄の中心となる通りは、大柵欄街、観音寺街とも呼ばれる大柵欄西街です。この通りは、ゲストハウスやバー、土産物屋などが並ぶツーリスティックなところです。ここから胡同と呼ばれる路地に入ると、四合院造りの家屋と住人向けの小さな商店が目につく北京の下町世界が広がっています。中でも「陝西巷(シャーシーシャン)」は、かつて高級妓楼が集まっていたところだと言われています。今では、お金持ちの商人や官僚や軍人が歩いていたであろう当時の面影は感じられませんが、高級妓楼を利用した安宿が残っています。「上林国際青年旅舎」がそうです。中庭を囲むように小さな部屋が並んでおり、まさに妓楼の雰囲気です。

上林国際青年旅舎は、中庭に面したところに小部屋が並んでいる。中国の妓楼の雰囲気にぴったり 上林国際青年旅舎は、中庭に面したところに小部屋が並んでいる。中国の妓楼の雰囲気にぴったり

陝西巷を歩けば、素朴な北京が見えてきます!

現在の陝西巷は、胡同の中でも安食堂、散髪屋、などの小さなお店が集まっているせいかかなりにぎやかです。住宅街というより商店街のような雰囲気です。「上林国際青年旅舎」という人気の安宿があるので、外国人旅行者の姿は目につきますが、それ以外は、北京の下町そのものの風景が広がっています。通りまで派手にはみ出した植木や物を置く台と化した椅子などなど。気候の良い時期は、通りでトランプをする住人の姿も見られます。陝西巷に近い鉄樹斜街沿いに行くと、妓女が北京で初めて開いた女性向けの公共浴場「潤身女浴所」だった場所が残っています。わずかながら色町の歴史が垣間見える陝西巷は、素朴な北京の下町を満喫できる場所です。次の北京の旅は、陝西巷周辺に泊まってみませんか!

「潤身女浴所」のあと地に残る碑。このあたりは胡同の名前など、説明が書かれた碑が建っているので非常に便利 「潤身女浴所」のあと地に残る碑。このあたりは胡同の名前など、説明が書かれた碑が建っているので非常に便利