大陸的な雰囲気が漂う長春に行ってみよう!

真っ青な空の下に立つと、空気が中国のどことも違います。乾燥していますが、シルクロードほどではなく、爽やか! そして都会なのに広々とした大陸的なものを感じます。ここは、中国の東北地方にある吉林省の長春です。ここは1932年に日本人が作った“満州国”の首都「新京」でした。それから80年以上が過ぎましたが、長春には今も当時の建築が多数残っています。遼寧省の大連は、中国で一番美しいと言われるほど美しい町です。そんな華やかな大連と比べると、長春は満州国の首都だったのに、かなり地味。そのかわり大連にはない、大陸的なものを肌で感じられる町です。

今も残っている満州国時代の建築物。モダンで現代の建築物と比べてみても見劣りしません 今も残っている満州国時代の建築物。モダンで現代の建築物と比べてみても見劣りしません

日本が作った満州国は、中国ではどう呼ばれている?

北京の東側、遼寧省から突き出した半島にある大連から長春へは、高速鉄道で約3時間30分です。途中、満州国時代は「奉天」と呼ばれた、遼寧省の省都、瀋陽を通ります。海沿いの大連は、夏でも比較的涼しく、冬も暖かいと言われています。それに比べて内陸部の瀋陽の夏は、ムシムシしています。なので瀋陽に滞在後、長春で列車を降りるとカラッと涼しく、北にやってきた気がしますよ。長春観光と言えば、満州国時代の史跡巡りです。長春駅から2キロほど東に行くと、満州国の皇帝だった溥儀が住んでいた「偽満皇宮博物院」があります。中国では、満州国は「偽満州国」と呼ばれているので、満州国の関連史跡の名前には、必ず「偽満」や「偽満州国」がつきます。

偽満皇宮博物院の周辺も妙にだだっ広い感じがする場所です 偽満皇宮博物院の周辺も妙にだだっ広い感じがする場所です

満州国皇帝が暮らした宮殿は、電灯博物館?

偽満皇宮博物院は、溥儀が満州国皇帝に即位した時、新宮殿完成までの仮御所として建設されました。新宮殿は未完成に終わったので、溥儀は在位期間のほとんどをこの宮殿で過ごしました。政務をとった外宮と住居となった内宮に分かれていますが、おもしろいのは、アールデコ調など、様々な様式のシャンデリアです。まるで電灯博物館と言ってもいいぐらいです。この灯かりは、皇帝の趣味だったのか? 実権を握った甘粕正彦氏の趣味だったのか? 気になるところです。この偽満皇宮博物院と長春駅に挟まれた地区は、日本人が多く住んでいた場所です。長春郵便局もあり、にぎやかだった頃を連想させる商店街が今も残っています。

偽満皇宮博物院内に飾られているシャンデリアは、全て複製品です 偽満皇宮博物院内に飾られているシャンデリアは、全て複製品です

長春の「中国歴史文化名街」を歩こう!

庶民的な雰囲気の長春駅前から新民大街に出ると、雰囲気が一気に変わります。ここは、満州国時代の政府機関が集まっていたところで「中国歴史文化名街」と呼ばれています。新民大街沿いには、偽満州国務院、偽満州国軍事部旧址、偽満州国経済部旧址など、そうそうたる建築物が並んでいます。新民大街は全長1446メートル、道幅が54.4メートルもあります。道幅が広すぎて両側の建築を効率よく見るのは大変ですが、ここに来れば満州国時代の建築をかなり楽しめます。日本がこの地を満州国の首都と決めた頃は、人口も少なく、ガランとした場所だったんでしょうね。長春は大連や瀋陽と違い、ビルの向こうに広い大地を感じるような場所です。長春旅行は気候が良く、長めの休みが取れる夏こそチャンス! 長春で茫漠とした大陸を感じてみませんか!

新民大街は、「偽満州国時代の中央大街」と紹介されています。これほど立派な建築物が並ぶ地方都市は、ないと言ってもいいぐらい 新民大街は、「偽満州国時代の中央大街」と紹介されています。これほど立派な建築物が並ぶ地方都市は、ないと言ってもいいぐらい