日本ではマイナー料理だけど、日本人にぴったりな中国料理

四川料理と言えば、四川省に行ったことがない日本人でも、辛いけれどおいしい料理だってことを知っています。麻婆豆腐、棒棒鶏、火鍋が四川料理だと知っている人も珍しくありません。しかし四川料理は日本でもこんなに有名になったのに、湖南料理は超がつくほどマイナーです。料理の前に「湖南省っていったいどこなの?」という人のほうが多いはずです。でも、一度食べると、「四川料理より日本人に合うんじゃない」と思う人が続出すること、間違いなしなんですよ。

日本人にはぴったり!あっさりした辛さがおいしい湖南料理! 日本人にはぴったり!あっさりした辛さがおいしい湖南料理!

湖南省出身の毛沢東が生涯食べ続けた味

湖南省は中国の南部、広東省のちょうど北側にあります。温暖で雨が多く、山岳地帯も多いので、農作物にも山の幸にも恵まれたところです。湖南省出身の有名人と言えば、毛沢東です。外食嫌いで有名な毛沢東が生涯、好んで食べ続けた料理がふるさとの湖南料理でした。湖南料理は「湘菜」とも言われ、中国八大料理のひとつです。四川料理と同じく、唐辛子を使う辛い料理です。四川料理の特徴は花椒の「麻(マー)」というしびれる辛さです。湖南料理の特徴は酸っぱくて辛い「酸辛(スワンラー)」だと言われています。

湖南料理の中でも、日本人にいちおしの料理

四川料理は中国で一番大衆的な料理だと言われています。その言葉通り、中国全土どこに行っても四川料理のレストランがあります。それぐらい中国では人気があっても、本場の四川料理は、日本人には脂っこすぎます。料理の表面に分厚い油の膜ができるほど、油たっぷりです。その点、辛くても湖南料理は油が控えめです。軽い辛さで、胃にもたれず、逆に辛さに食欲が増す感じ。湖南料理の中でも「蒸菜(ジョンツァイ)」が特に日本人向きです。「蒸菜」は省都の長沙の東にある瀏陽(リュウヤン)名物だと言われています。

小さな容器に入ったおかずを選ぶのが楽しい!

「蒸菜」とは、蒸したおかずです。蒸菜専門店に行くと、大きなせいろや四角い蒸し器の中に、小さなお皿がぎっしり並んでいます。油と唐辛子を組み合わせた調味料で味をつけ、蒸しただけです。素材の持ち味を生かした「清蒸火腿肉(ハムのさっぱり蒸し)」、「清蒸茄子(ナスのさっぱり蒸し)」などが有名です。蒸菜には素焼きの小さな容器で蒸したホカホカごはんがついてきます。この蒸しごはんがまた、軽くておいしいんです。蒸したおかずにぴったりですよ。油少なめ、あっさりした辛さの湖南料理の蒸菜、一度食べたら、忘れらないおいしさです。