四川省留学時代に食べた日本人にはめずらしい火鍋とは?

2006年頃、四川省の成都の大学に1年間留学していました。あの麻婆豆腐発祥の地でもあり、辛い料理で有名な四川省です。もちろん元祖麻婆豆腐の「陳麻婆豆腐」にも行きました。麻婆豆腐にたっぷりかかった花椒で唇がしびれるほど辛い。このしびれる辛さ、「麻(マー)」が四川の辛さの特徴です。観光客も多いお店だけに、上にかかった花椒をれんげですくって、床に捨てて食べる人もかなりいました。こんな四川の食べ物で、私が一番はまった料理は「串串香(チュアンチュアンシャン)」です。これは火鍋の一種ですが、具に特徴があります。

辛いにはまった!成都生まれ、若者に大人気の串串香 辛いにはまった!成都生まれ、若者に大人気の串串香

具の形態がとても変わっている「串串香」

「串串香」というだけに、具がすべて串にさしてあります。薄く切ったじゃいがいも3枚や冬瓜3切れ、手羽先一切れなど。串串香のお店に行くと、棚には串にさした具が大量に並んでいます。お客は好きな具をプラスチックのかごにとり、火鍋のスープで煮て食べます。「素菜(スーツァイ)といわれる野菜の具は1本0.5元(約8円)、「荤菜(フンツァイ)」と呼ばれる肉の具は1本1元(約16円)からです。お勘定のときはお店の人がバケツにいれた串の数を一心不乱に数えてくれます。具を煮るスープは唐辛子、しょうが、陳皮、クコのみなどスパイスたっぷりです。火鍋の本場、重慶のものと同じです。しかし、具をつけるタレがとても変わっています。

日本人には理解不能の串串香のタレ

大量の油は菜種油とも牛油とも言われています。この油に黒酢をたっぷり、そこに香菜や塩をいれたタレです。油ギトギトどころか油そのもののタレに「こんな油っこいタレ、食べられない」と思いました。しかし、日本人には理解不能のこのタレがおいしい。真っ赤に煮えたぎるスープで煮た具とこのまろやかだけど重くてすっぱいタレが妙にあいます。この串串香は80年代に四川省で生まれたと言われています。95年頃、成都の玉林地区に開店した玉林串串香が爆発的に流行しました。これをきっかけに一気に名が知られるようになりました。

串串香に行くと、ひとりいったい何串食べる?

10年以上前の留学時代も串串香は流行っていましたが、今では大都市なら探せばどこかで食べられるほどになりました。四川省に近い省なら、もっと簡単に見つかります。串串香を食べに行くと、私は野菜の具を中心に食べ、肉は少しだけです、中国人は肉を中心に食べます。この串にさした具を中国人の若い女性はいったい何本食べると思いますか?平均80から100本です。初めて串串香を食べたとき、私はせいぜい30本ぐらいでした。しかし、留学中、毎週、串串香に通っていると、いつのまにか私も軽く80本を越えて食べるようになっていました。辛いけど、変わったタレがおいしい串串香、食べると絶対、はまります!