中国の冷たいデザートには不満あり!

中国で冷たい系のデザートを食べると、「冷やし方が足りん!」、「氷をけちるな!」と怒り爆発です。あんこが入った揚げ餅や蓮根のでんぷんで作った葛湯のような温かいデザートは、おいしいのに。冷たいデザートで当たりに出会うことは、かなりまれです。せっかくの、冷たいデザートは、しっかり冷えていないとおいしさ半減です。香港にも近く、冷たいデザートが充実している広東省広州の有名甘いもの屋さんに行ったときのことです。私が注文したのは、「水果冰激凌(シュイグオビンジーリン)」。これはフルーツを載せたアイスクリームです。

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有名甘いもの屋さんでも冷たいデザートがハズレな訳

越秀区の文明路は甘いもの屋さんが集まるデザート激戦区です。この通りの人気甘いもの屋さんでも、出てきたフルーツアイスは、いまいちでした。アイスクリームは良しとしても、上に載っている果肉を丸くえぐりだした西瓜は全く冷えていません。冷たいデザートを食べに行って、アイスクリームの上に常温の生温かい西瓜が載っているって、信じられない! 中国でも特に南方人は体を冷やすことを嫌います。また、冷蔵庫の普及も遅かったので、もともとキンキンに冷えたデザートに慣れていません。だから冷えがいまいちでも、中国ではあまり気にしていないようです。でも、どうせなら、冷たいデザートなら、キンキンに冷えたものが食べたいんです!

どこでも食べられる冷たいデザートとは?

冷たさに対して、かなり基準が甘い中国でも、ハズレなしの冷たいデザートがあります。「刨氷(バオビン)」と呼ばれるかき氷です。甘い物屋さんでなくてもテイクアウト専門のお店でも、かなり高い確率でハズレなしです。すいか、いちご、ブラックタピオカなど、トッピングを選んで、氷の上にのっけてもらい、シロップやジャムをかければ出来上がりの簡単なものです。「刨氷」は地方によっては「冰粥(ビンジョウ)」とも呼ばれます。細かく削った氷がお粥に似ているので、「冰粥」です。

バオビンが中国にやってきた道

この刨氷、今では、中国に定着しましたが、もともと中国のものではなかったようです。私が10数年前、中国西南部の四川省成都に留学した頃は、刨氷が成都でも食べられるようになった時期でした。刨氷は1966年から始まった文化大革命の前から中国にもありました。でも、2000年代なってから流行りだしたものは、中国のものが復活したのではなく、台湾の刨氷をマネしたものです。だから必ず「台湾風味刨氷」と書かれていました。台湾や香港で流行ったものが上海を経由して、大陸に入って来るのが流行の道筋です。刨氷の歴史はさておき、冷たい刨氷は、冷たいデザートに飢えている日本人には貴重です。中国で冷たいデザートが恋しくなったら、迷わず刨氷を選んでくださいね!