四川省一帯で食べられている粉もの、「鍋クイ」とは?

豚肉かそれとも牛肉か、その前に薄いのか、ぶ厚いのか、なかなか決められません。私は、中国西南部の四川省一帯で食べられている鍋クイ(灰の下に皿)が、大好き。省都の成都滞在中は、1日に1回は食べます。鍋クイとは、小麦粉生地を丸く伸ばしたものに豚か牛の肉を入れ、油でカリッと焼いたものです。サクッとした小麦粉生地の内側にだけ、肉汁がしみて、本当においしいのです。牛肉を選ぶと、ちょっと重い感じ。豚肉を選べば、こころもち軽い仕上がりになります。私は、どちらかと言えば、牛肉入りが好きですが、牛肉入りは豚肉より1元(約15円)ほど高めです。

「軍屯」鍋クイは、成都市内中心部に多数の支店を持つ人気店です 「軍屯」鍋クイは、成都市内中心部に多数の支店を持つ人気店です

成都の常識! 鍋クイと一緒に食べる料理とは?

私が鍋クイを知ったのは、2001年の成都留学時代です。成都には、肥腸粉(フェイチャンフェン)と言う、人気料理があります。これは、ゆでた豚の腸が入った激辛のスープ春雨です。成都っ子は、真っ赤なスープに入ったモチモチの春雨と鍋クイを一緒に食べます。片手に鍋クイ、片手にお箸です。鍋クイ専門店も多いのですが、肥腸粉の食堂に行けば、だいたいどこでも鍋クイも扱っています。留学時代は、鍋クイを食べる時、牛肉か、豚肉かだけを悩めばよかったのですが、2017年の今は違います。留学時代には、なかった超分厚いタイプが登場したのです。

唇がしびれるほど辛い肥腸粉。追加料金を払えば、腸を大盛りにできますよ 唇がしびれるほど辛い肥腸粉。追加料金を払えば、腸を大盛りにできますよ

2010年頃、鍋クイに新しいタイプが登場!

留学時代、鍋クイと言えば、厚さ1センチぐらいでした。分厚いものも薄いものもなく、どこで食べても厚さは1センチぐらい。だから牛か豚かだけを迷えばよかったのです。2010年頃の気がするのですが、厚さ2センチはある、超がつくほど分厚いタイプが登場しました。テレビやインターネットのニュースで、分厚い鍋クイを食べるために行列する成都っ子の姿を何度も見ました。分厚いので食べ応えがある分、お値段は、薄いものの倍ぐらい。これで肥腸粉一杯が食べられます。ひと時の流行り物だろうという私の予想は、はずれました。今では、人気を二分するどころか、分厚いほうが主流のような気がするほどです。

伝統的な「軍屯」と人気の「王記」のどっちにする?

伝統的な薄いタイプを代表するのは、「軍屯」です。分厚いタイプを代表するのは、最初に作って売りだした「王記」です。王記は、あっという間にチェーン店になりました。鍋クイを食べる時、今は、まず、分厚いほうか薄いほうかから悩みが始まり、それから牛か豚かの問題に入ります。王記は、分厚いだけあって、表面はカリッと中はふんわり。本当に美味しいです。ただ、ボリュームがありすぎて、王記の鍋クイを1枚食べると、肥腸粉が食べられません。ちょっと小腹がすいた時でも王記の鍋クイでは、次のごはんに影響がでます。食べやすいのは、やはり伝統的な軍屯のほうです。薄いのも分厚いのも本当においしい鍋クイ、成都に行った人は、ぜひ、食べてみて下さいね!

とにかく分厚い王記鍋クイ(金牛区馬鞍南路37号) とにかく分厚い王記鍋クイ(金牛区馬鞍南路37号)