中国では、火鍋の季節と言えば、いつ?

最近、ずっと一人旅なので、なかなか火鍋を食べに行けなくなってしまいました。煮えたぎる真っ赤なスープ、まとわりつくような油の匂い。最後に火鍋を食べたのは、いつだったかしら? 中国の西南部に位置する四川省の成都は、火鍋の本場です。成都に留学していた2001年、私は、夏冬関係なく、最低でも週1回は、火鍋を食べに行ってました。日本では鍋と言えば、冬の料理というイメージがあります。中国で日本の鍋料理にあたるのは、火鍋ですが、中国には「火鍋は冬の食べ物」と言う概念がありません。中国では、火鍋は、食べる季節は関係なく、1年中美味しい料理です。

一人旅におすすめは、一人用火鍋。最近は、グループで火鍋を食べに行っても、それぞれが一人用の鍋で食べるお店も流行っています 一人旅におすすめは、一人用火鍋。最近は、グループで火鍋を食べに行っても、それぞれが一人用の鍋で食べるお店も流行っています

中国では、辛くなくても火鍋です!

また、日本人には、「火を噴くように辛い味付けの鍋だから火鍋と呼ぶ」と思っている人がいますが、中国には辛くない火鍋もあります。「骨頭濃湯」と呼ばれる骨付き肉からとったスープで食べる鍋には、唐辛子が全く入っていません。白濁した白いスープや透明スープのものがありますが、どれも辛味はゼロです。でも、火鍋と呼びます。火鍋に辛さは関係ないのです。洗面器のような金属製の容器で煮る鍋もありますが、鍋で煮ながら食べる料理は、どれも火鍋になります。背の高い銅鍋で食べることが多い、「シュアン(さんずいへんに刷)羊肉(ヤンロウ)」と呼ばれる北京名物の羊のしゃぶしゃぶも火鍋の一種です。

羊のしゃぶしゃぶは、大きな銅鍋で食べるのが美味しいですが、最近は、1人鍋が流行っています 羊のしゃぶしゃぶは、大きな銅鍋で食べるのが美味しいですが、最近は、1人鍋が流行っています

中国では、火鍋は、いったいいつ、生まれた料理?

中国の検索サイト「百度」によると、火鍋は1900年以上の歴史があり、火鍋の起源には、二つ説があります。一つは、三国時代の魏の文帝(220〜226年)が銅の鼎で食べたものが火鍋だという説。もう一つは、後漢(25〜220年)時代の「斗」と呼ばれる出土品が火鍋に使われた鍋だという説です。どちらにしろ火鍋の起源は、後漢から三国時代です。当時は、庶民が食べられなかった贅沢品に違いありません。南宋の時代になると、「山家清供」と言う料理本に「友達と火鍋を食べた」という記述が残っています。この頃には、民間でも食べられる料理になっていたんですね。元代になると、モンゴル族のフビライも火鍋を好み、清代には、火鍋は宮廷料理にもなっていたそうです。

仕切りがついた鍋で食べる鴛鴦鍋。野菜や肉によって、辛いスープと辛くないスープのどちらにあうかは、異なります。二つ楽しめるので、お得感あり! 仕切りがついた鍋で食べる鴛鴦鍋。野菜や肉によって、辛いスープと辛くないスープのどちらにあうかは、異なります。二つ楽しめるので、お得感あり!

今時の中国火鍋事情は、どうなっているの?

さて、現代の火鍋ですが、食べる前に、まず「底料(ティーリャオ)」と呼ばれるベースのスープを決めます。清淡、麻辣、鴛鴦(ユェンヤン)の3種類の味から選べます。清淡は、辛くないタイプ、麻辣は、激辛タイプ、鴛鴦は、清淡と麻辣の二つの味が楽しめるタイプです。私は鴛鴦派ですが、中国人は、麻辣を選ぶ人が多い気がします。でも、激辛スープで、れんこんやじゃがいも、カリフラワーを煮ると本当に美味しいのです。最近、中国の火鍋は、高級化が進んでいます。物価が安い四川省成都でも火鍋を食べに行くと、飲み物抜きでも最低1人100元(約1600円)はかかります。2001年の留学時代は火鍋が安かったので、メンツがそろわない時は1人で行っていました。冬は、全身があったまり、夏は、大汗かいて元気が出ました。特に辛い火鍋は、夏にぴったりです。2017年の夏は、中国で火鍋を食べてみませんか!

高級化が進み、火鍋の具の盛り付けもおしゃれになりました 高級化が進み、火鍋の具の盛り付けもおしゃれになりました