景勝地としてよりも美人で名高い四川の町

「美人谷」って地名を聞くだけで、なんだか行ってみたくなりませんか? 美人谷は中国西南部にある四川省の丹巴にあります。丹巴はカンゼチベット族自治州の景勝地ですが、中国では丹巴と聞けば、チベット美人が浮かぶほど美人が多いことで知られています。成都から丹巴はバスで約10時間、他の交通手段はありません。とにかく西へ西へとひたすらバスで進みます。朝、成都を出発しても丹巴到着はすっかり陽が暮れた頃です。丹巴は町の中心部を金川が流れる細長い町です。

四川省丹巴に、チベット美人じゃなくて絶景を見に行く! 四川省丹巴に、チベット美人じゃなくて絶景を見に行く!

石積みの塔めぐりなら、どこがおすすめ?

丹巴はチベット語でギャロンと呼ばれています。唐の時代、丹巴はギャルモン(女王の谷)と呼ばれ、女王の国があったと言われています。丹巴観光は、この女王の国を彷彿とさせる女王の館の遺跡巡りや、丹巴地方だけに見られる石積みの塔巡りが中心です。「碉楼(ディヤオロウ)」と言う石積みの塔は高さ20,30メートルもあります。山肌にかたまって立つ塔を見るなら、丹巴中心部から約5キロにある梭坡(スオポー)が有名です。チベット族の集落に行き、実際に塔に登るなら中路(チョンルー)がおすすめです。

チベット人運転手さんのイチオシのスポットに行ってきました!

丹巴の見どころは丹巴郊外に集中しているので、タクシーを1日借り切っての観光になります。私が借りたチベット族のタクシーの運転手さんのいちおしは、巴底(バーティ)です。別名は巴底土司官塞(バーティトゥースーグァンツァイ)。ここは中路や梭坡と違って、やや遠く丹巴から北に約30キロ行ったところにあります。やっと着いたと思ったら、そこからさらに石ころだらけの山道をタクシーで約5キロ登っていきます。上り詰めると、そこには茶色の土でできた廃墟の館が見えます。中国の四川省から中世ヨーロッパの世界にまぎれこんだかのような錯覚に襲われる瞬間です。

石ころ山道の向こうに突然現れる絶景に感動!

この廃墟が800年ほど前に建てられたと言われる土司(地主)の館です。崩れかけた塔には入ることはできませんが、中庭と中庭を取り囲む木造部分には入って、歩きまわれます。土司官塞の周辺はチベット族の村です。屋上が王冠のように形をした、チベット族の石積みの家に囲まれています。チベット族の運転手さんが「丹巴で一番見てほしいところ」と言うのも納得です。山の中に突然、現れる絶景に成都からバスで片道10時間以上かけてやってきた疲れも吹き飛びました。ちなみに丹巴のチベット美人は噂通り、北京か九寨溝に出稼ぎに行っているらしく、町ではひとりもお目にかかれませんでした。