アルプスの少女ハイジの雪山が見える町

甘孜(カンゼ)の細長い街から切り立った雪山を見られただけで、成都から1泊2日もかけて、カンゼに来たかいがあったというものです。カンゼは四川省の北部、カンゼチベット族自治州の大きな町です。カンゼ周辺は、標高が高い山が多く、幹線道路沿いにポツンポツンと宿場町が現れるようなところです。カンゼのメインストリートには、チベット族自治州らしく仏具屋さんが軒を連ねています。また、町ゆく人の多くが民族衣装に身を包んだチベット族です。このカンゼの町のどこからでも見える険しい雪山が、アニメの「アルプスの少女ハイジ」が住んでいたスイスの雪山にそっくりなのです。

雪山が真ん前に迫っているカンゼのメインストリート 雪山が真ん前に迫っているカンゼのメインストリート

カンゼの町からカンゼ寺まで歩いてみよう!

標高3300メートルのカンゼは、南北に細長い町です。町の北側には、ゲルク派の大寺院「カンゼ寺」があります。小高い丘の上に立つ豪壮な寺院で既に339年の歴史があると言われています。寺院は4層ですが、その周辺には数多くの僧房が並んでおり、小高い丘全体が寺院のようになっています。カンゼ寺のふもとは、チベット族の集落になっています。カンゼのメインストリートから、チベット族に混じって、ぶらぶらとカンゼ寺を目指して散歩するのが、カンゼの楽しみ方です。

カンゼ寺から見える絶景

標高が3300メートルもあるせいか、丘の上のカンゼ寺を目指して、歩いていると、すぐに息があがってしまいます。途中の階段で休みながら、カンゼ寺までなんとか登ります。やれやれと、振り向くとそこには雪山の大パノラマが広がっています。金色の仏像はもちろん、砂曼荼羅も見られるカンゼ寺も見ごたえがありますが、この雪山の大パノラマには負けています。夕暮れのバラ色に染まった空と夕日に輝く雪山を目の当たりにすると、もうそこから動けません。動くのがもったいなくて、いつまでもこの景色を見ていたいと思うほどです。

北京五輪を挟んで、カンゼは変わりました

カンゼの町を見守っているようなこの雪山は、扎拉山です。最高峰は5148m。周辺には5000m級の山が連なっています。この雪山とカンゼ寺に魅かれて、かつてカンゼは、多くの欧米人旅行者が訪れる町でした。2008年の北京オリンピックの前に、チベット暴動がありました。カンゼでもチベット族の中国政府への抗議運動が相次ぎ、一時期、外国人旅行者が入れない地域になっていました。2013年頃から、また自由に旅行できるようになりました。山が見える風景が好きな人なら、きっとカンゼはツボにはまるはず。カンゼにハイジの雪山を見にいきませんか?