四川省の文化そのもののような「茶館」とは?

中国の西南部に位置する四川省と言えば、パッと思い浮かぶのは世界遺産の九寨溝、パンダ、三国志の聖地、麻婆豆腐などです。そして茶館です。お年寄りが竹で出来た椅子に座って、お茶を飲む姿は、まさに四川省のイメージです。四川省は沿岸部の大都市と違い、内陸部にあるせいかのんびりしたところがあります。茶館は、そんな四川の人たちが麻雀をしたり、おしゃべりしながら日がな一日を過ごすところです。成都に行ったなら、やはりこんな茶館に行ってみたいですよね。ただ、最近はなかなか昔ながらの茶館という雰囲気のところは見つからないのが現状です。

現代的になってきた四川省の茶館事情

昔ながらの茶館とは、瓦屋根の木造家屋に古びた竹の椅子と質素な木のテーブルがあるだけのところです。90年代や2000年代初め頃までの成都なら中心部にもありました。青羊宮と呼ばれる道教寺院の中には、茶館がありますが、麻雀台がテーブルになっていたりします。「昔ながら」を追求する旅行者にはなかなか理想的な茶館には出会えません。凝った作りの籐椅子やガラスのテーブルだったり、かなり現代風になってきているのです。2016年の10月、「いまどき、こんな雰囲気の茶館が残っていたのか!」とびっくりするような茶館があると聞いて行ってきました。

「観音閣茶館」の外観。こんな木造家屋そのものが今ではめずらしい 「観音閣茶館」の外観。こんな木造家屋そのものが今ではめずらしい

彭真に今も残っている奇跡の茶館に行ってみよう!

成都からバスで片道約1時間30分ほどの双流区彭真にある「観音閣老茶館」です。いやあ、行ってみて本当にびっくりです。ここまで昔ながらの世界が残っていると、もう映画やドキュメンタリーの世界です。観音閣茶館は、彭真の老街と呼ばれる古い町並みが残っている地区にあります。約400年近い歴史があるいわれる木造家屋だけあって、本当にボロボロ。古びて壊れそうな竹の椅子が並び、絵になるおじいさんが中でくつろいでいる姿が目に飛び込んできました。広い入り口から薄暗い中に入ると、真ん中に炭火でお湯を沸かしているスペースがあります。お店の人にお茶代の10元を払えば、あとはもう好きなだけここにいていいんですよ。

成都市内では、なかなか見られないようなおじいさんに出会えます 成都市内では、なかなか見られないようなおじいさんに出会えます

観音閣茶館のもう一つの特徴とは?

観音閣茶館の中は、「毛主席万歳!」など1966年から始まった文革時代に壁にかかれた絵がそのまま残っています。古びた茶館の雰囲気にぴったりで、前衛的な感じすらします。地元の老人も絵になる人が多く、奇跡の茶館と言ってもいいぐらいです。この雰囲気が、ネット上で広まり、四川省ではすっかり有名な茶館になり、多くの写真好きが訪れる名所になっています。写真好きが集まるサロンにようでもあり、そこは昔ながらの茶館とは違いますが、行く価値はありますよ! 行き方は、地下鉄1号線の「桐梓林」駅をさらに南に進んだ人民南路一段のバス停から806b路のバスに乗って、終点で降ります。終点のバス停車場前にある三叉路の道に入れば、観音閣茶館はもう目の前です。

文革期に描かれた絵は、今ではおしゃれ! 色あせ方が素敵です! 文革期に描かれた絵は、今ではおしゃれ! 色あせ方が素敵です!