成都留学時代、初めて訪れた「洛帯古鎮」とは?

「13年ぶりの洛帯古鎮! こんなに綺麗な石畳だったっけ?」と思いつつ、商店街を歩いてると、13年前の洛帯古鎮がよみがえってきました。洛帯古鎮は、中国西南部に位置する四川省の成都から一番近い古鎮です。成都周辺には、片道2時間程度で行くことができる古鎮が数多くありますが、洛帯古鎮は、成都市内にあります。2001年、成都市内南部にある西南民族大学に留学していた頃、私が初めて行った四川省の古鎮が、この洛帯古鎮です。当時は、今ほど交通の便がよくなかったので、新南門バスターミナルから満員になると発車するミニバスで行きました。

洛帯古鎮の東門。2001年は、東門周辺には、建物はほとんどなく、空き地がバス乗り場になっていた。成都五桂橋バスターミナルから219路バスで約40分 洛帯古鎮の東門。2001年は、東門周辺には、建物はほとんどなく、空き地がバス乗り場になっていた。成都五桂橋バスターミナルから219路バスで約40分

洛帯古鎮が洛帯と呼ばれるようになった理由

洛帯古鎮は、成都市の東部、龍泉驛区の龍泉鎮から約10キロ離れたところにあります。古鎮の成立は、三国時代だと言われています。洛帯の名前は、三国志ファンにはおなじみの阿斗の玉帯が、井戸に落ちていたという伝説からつけられました。阿斗は、三国志の主役のひとり、蜀を治めた劉備玄徳の息子で蜀の最後の皇帝です。落帯が、後に発音が同じ洛帯に変わったと言われています。三国志に関係がある洛帯古鎮ですが、三国志よりも客家と呼ばれる人たちが多く住んでいる村として知られています。客家は、もともとは中国北部に住んでいましたが、戦乱をさけ、どんどん南下して来た人たちです。洛帯古鎮は、客家が住む村では、中国南部最大だと言われています。

東門に近い商店街のほうが西門側よりも木造家屋の保存状態が良い 東門に近い商店街のほうが西門側よりも木造家屋の保存状態が良い

洛帯は、客家の人々が多く住む村

洛帯は、人口の8〜9割の人が客家と言われ、現在、約2万人の客家の人々が暮らしています。客家と言えば、世界遺産になっている福建省の円楼が有名ですが、「会館」と呼ばれる立派な建物も客家が持つ建築文化です。広東省出身の客家が建てた広東会館、江西省出身の客家が建てた江西会館や湖南会館などが古鎮内に建っています。その中で一際立派な広東会館は、清朝の乾隆11(1746)年に建てられたものです。商店街を歩いていると、目に飛び込んでくる広東会館の防火壁は、大きなカーブを描き、耳のようにも蝶の羽のようにも見え、必見です。

右側の立派な建物が広東会館。中には、立派な舞台がある 右側の立派な建物が広東会館。中には、立派な舞台がある

洛帯ののどかな商店街を楽しんでみよう!

古鎮と言うと、つい「ひなびた古鎮」をイメージしがちですが、洛帯古鎮は、多くの観光客でにぎやかなところです。ひなびた感は、ゼロですが、木造家屋の商店街ぶらぶら歩きが楽しめます。手作りの豆板醤や豆鼓、漬け物を売るお店が並ぶ商店街はゆるやかな坂になっており、東側の門からのどかな風景を一望できますよ。洛帯古鎮は、成都の市バス219路に乗れば、簡単に行くことができます。再開発は進んでいますが、古い建物が一部新しくなっている程度です。無駄に規模が拡大されていない分、本来の姿が残っているので、おすすめです。成都に行ったら、中心部から約1時間の洛帯古鎮に行ってみませんか!

2017年2月下旬から修復工事に入った江西会館。中には入れないが、仙人や龍が飛んでいる正面玄関の装飾がおもしろい 2017年2月下旬から修復工事に入った江西会館。中には入れないが、仙人や龍が飛んでいる正面玄関の装飾がおもしろい