不思議な響きを持つ「ゾルゲ」とは、どんなところ?

2018年の11月下旬、ネットでゾルゲの気温を調べると、最低気温はマイナス8度、最高気温でも8度になっていました。ゾルゲと言う不思議な響きを持つこの町は、中国語では「若爾蓋(ルオアルガイ)」と言います。ゾルゲとは、チベットの呼び方です。私は、9月と10月に行ったことがありますが、その時も朝晩は本当に寒かったです。それと言うのもゾルゲの標高は、3300〜3600メートル。四川省の最北部に位置し、西北部の甘粛省との境界にも近い高地です。90年代からバックパッカーの間では、知られていた甘粛省から四川省成都に抜けるルート上にあります。山の中の小さな町なのに、外国人旅行者に出会う確率が妙に高い不思議なところでした。

2004年のゾルゲ。小さな町の中心部を出ると、すぐこんな景色になる 2004年のゾルゲ。小さな町の中心部を出ると、すぐこんな景色になる

ゾルゲの人口のほとんどを占めている少数民族

ゾルゲは、チベット族が多く住むアバチベット族自治州の町です。2010年の調査によると、ゾルゲの人口は、約7万6000人。そのうちの89%をチベット族が占めています。ゾルゲの観光地と言えば、ラマ教寺院の達扎寺(タツァ・ゴンパ)。達扎寺は、清朝の康熙2(1663)年に建立され、既に350年以上の歴史があります。ゾルゲ観光と言えば、小高い丘の上にポツンを建っている達扎寺を見るぐらいしかありませんでした。私のゾルゲの思い出と言えば、達扎寺ととにかく寒かったことです。そんなゾルゲが今、草原旅情を楽しめる人気観光スポットになっていました。

達扎寺は、ラマ教ゲルク派の寺院 達扎寺は、ラマ教ゲルク派の寺院

黄河の支流が流れているゾルゲ草原

達扎寺よりもゾルゲ草原で知られるようになったゾルゲは、春から夏にかけての人気観光スポットになっています。標高3300メートルを越える高地に広がっている草原を楽しむためにチベットや旅好きの若者が集まってきています。ゾルゲ草原は、草原と言っても黄河の支流が作りだす湿地帯のようなところです。歩いていると、曲がりくねった細い川に出会います。私が2度めにゾルゲを訪れた2004年にはありませんでしたが、現在は草原の中を歩いている感じを楽しめるように遊歩道ができています。

標高が高いので雲が近い。ヤクを放牧している時もある 標高が高いので雲が近い。ヤクを放牧している時もある

四川省成都からゾルゲに行ってみよう!

本当に辺鄙な場所だと思っていたゾルゲが、いつのまにか夏の人気観光地になっていたとは! 現在、成都の茶店子バスターミナルから1日2便、バスが出ており、約12時間で到着。自分の車を持っている中国人も増えたので、自家用車で行く中国人も多そうです。また、春から夏にかけては、成都のユースホステルからツアーが出たり、ユースホステルでメンバーを集めて、車で行く人たちもいます。私は、秋の本当に寒いゾルゲしか知らないので、今度は季節のいい時のゾルゲを見たくなってきました。草原とチベット文化を楽しみに、暖かくなったら成都からゾルゲに行ってみませんか!