中山古鎮で初めて食べた「烟薫豆腐」

中国のニュースサイト「今日頭条(今日のトップニュース)」で烟薫豆腐の写真を見つけてしまいました。ほどよく水分が抜けた食感が美味しかったなあ。また、食べたくなってきました。「烟薫豆腐(イェンシュンドーフ)」と言うのは、漢字の通り、煙でいぶすように作った豆腐です。私が初めて烟薫豆腐を食べたのは、中国西南部の重慶からバスで約3時間半のところにある中山古鎮です。古鎮の唯一の見どころと言える木造の商店街を歩いている時、烟薫豆腐を見つけました。烟薫豆腐は、中山古鎮の名物料理でした。

烟薫豆腐は、高野豆腐より少し大きいぐらい。1個2元(約36円) 烟薫豆腐は、高野豆腐より少し大きいぐらい。1個2元(約36円)

中国の数ある古鎮の中で中山古鎮が有名な理由

中山古鎮は、四川省、貴州省、重慶市の境界に近い場所にあります。笋渓と呼ばれる川沿いにあり、水運業と交易で栄えた古鎮です。新石器時代には、既にこの地に人が住んでいたという悠久の歴史があるのですが、中山古鎮は、風景の美しさで知られています。2015年には、「第三届中国最美小鎮(第3回中国で最も美しい小さな村)」に選ばれました。笋渓沿いには吊脚楼と呼ばれる伝統建築の家屋が並び、長い長い商店街を築いています。吊脚楼は、河沿いや傾斜が多い土地で見られる岩壁によりかかったような建築です。笋渓と吊脚楼が一帯になった中山古鎮の美しさは、重慶周辺の古鎮と比べても、飛びぬけていると言えます。

重慶バスターミナルから江津バスータミナルまで約2時間。江津バスターミナルで中山古鎮行きのミニバスに乗り換え、約1時間30分 重慶バスターミナルから江津バスータミナルまで約2時間。江津バスターミナルで中山古鎮行きのミニバスに乗り換え、約1時間30分

中山古鎮の商店街で売っている烟薫豆腐

古鎮の木造の商店街を歩いていると、豆腐を焼いている食堂が目につきます。こんがりきつね色に焼けた、分厚い豆腐がおいしそう! 珍しいのは、竹で作った網の上で焼いているところです。これが中山古鎮名物の烟薫豆腐です。竹の網で豆腐を焼くなんて、初めて見ました。わざわざ竹を使うってことは、竹の良い香りを豆腐につけるためでしょうか? 高野豆腐よりもやや大きなサイズの豆腐を、炭と米ぬかで焼いています。こんがり焼けると、中を少し切って、唐辛子やザーサイを混ぜたものを詰めます。遠火で焼き、ほどよく水分が抜けた豆腐は、うまみが凝縮され、ピリ辛の具と食べると、激うまです。

重慶は、辛い味付けで有名。烟薫豆腐も重慶らしい食べ方! 重慶は、辛い味付けで有名。烟薫豆腐も重慶らしい食べ方!

四川省や重慶一帯の広がっている郷土食

やや薄暗い木造の商店街を歩いていると、巨大な洗面器に豆乳を入れ、豆腐を作っているところも見られます。地元の大豆で作った特産の豆腐です。食堂では、この豆腐を使った「豆花飯(トウファファン)」が食べられます。豆花飯は、四川南部や重慶一帯に広がっている郷土料理です。唐辛子、辣油、ねぎのタレに豆腐をつけて、ごはんと別々に食べるも良し、ふんわり軟らかい豆腐をごはんにぶっかけて食べても良し! どう食べても美味しい郷土料理です。重慶に行ったとき、時間があれば、豆腐料理を食べに中山古鎮に行ってみませんか!

豆花飯は、四川や重慶の塩業(塩の運搬業も含め)に関係がある土地なら、どこにでもある名物料理。中山古鎮は、観光地なので値段はやや高め。1セット10元(約180円) 豆花飯は、四川や重慶の塩業(塩の運搬業も含め)に関係がある土地なら、どこにでもある名物料理。中山古鎮は、観光地なので値段はやや高め。1セット10元(約180円)