重慶の「塗鴉一条街」に行ってみよう!

市内バスが、黄桷坪に近づいてくると、もうわかりました。すごい! 普通の古いアパートの壁が、アート! カラフルなイラストがアパートの壁いっぱいに描かれています。それも一棟や二棟じゃなくて、新築マンション以外は全部なんです。私が行った2017年3月6日はどんよりしたお天気の日でしたが、もし、いいお天気だったら、イラストがもっと鮮やかでポップな感じだったんじゃないかしら。ここは、中国西南部の大都市、重慶市の九龍坡区にある黄桷坪です。今では、黄桷坪と言うより「塗鴉一条街」のほうが有名かもしれません。「塗鴉一条街」とは、日本語で言うなら「らくがきストリート」のような感じです。

黄桷坪への行き方は、モノレール1号線「楊家坪」駅B出口下車、823路か277路バスに乗り、黄桷坪下車 黄桷坪への行き方は、モノレール1号線「楊家坪」駅B出口下車、823路か277路バスに乗り、黄桷坪下車

昔ながらの風景が残る黄桷坪が生まれ変わった時

「塗鴉芸術街(らくがきアートストリート)」とも呼ばれている黄桷坪のアパートのペインティングは、2006年末から2007年の4月中旬にかけて制作されました。それまでの黄桷坪は、工場や埠頭がある、1960年代の工業区の様相がそのまま残ったところでした。こんな古い町並みが、アートならくがきで一変しました。制作の指揮をとったのは、四川芸術学院の学長である羅中立氏です。羅中立氏は、中国の油絵界の四川省の川派を代表する画家のひとりです。羅中立氏が地元の九龍坡地区政府の協力を得て、制作した塗鴉一条街は、全長約1.25キロ! 約150日にも及ぶ制作にかかわったのは、のべ800人です。制作しているところを見らなかったのは、本当に残念です。

塗鴉一条街では、古い小さな商店の壁もカラフルに変身! 塗鴉一条街では、古い小さな商店の壁もカラフルに変身!

にぎやかなアートの中に住む住人とは?

カラフルにペインティングされたアパートの敷地に入ってみると、そこには、トランプや麻雀をする住人の姿が見られます。全くもって普通の中国の風景ですが、建物だけがどことも違います。旅行者には、新鮮な塗鴉一条街の風景も住人からすれば、最初は、騒々しくて落ち着かない風景だったはずです。でも、今の姿は、すっかり馴染んでいるように見えます。カラフルと言うより激しい色合いの絵がかかれた壁の前で地味な色の服を着たお年寄りが話をしている姿もアートかもしれません。塗鴉一条街から1本裏通りに入ると、路上市場と農貿市場があり、以前と変わらない暮らしがあります。塗鴉一条街って、新しさの中に昔ながらの風景が溶け込んでいるのを見るのが、楽しい通りです。

いくら地元政府が決めた政策でも、最初、住民は、全くピンと来なかった可能性大 いくら地元政府が決めた政策でも、最初、住民は、全くピンと来なかった可能性大

黄桷坪で今も人気の老舗グルメも楽しんでみよう!

塗鴉一条街に行ったら、四川美術学院も見学するのがおすすめです。敷地内にある美術館も参観できますよ。私が行った時は「視線の中の女性」展をしていました。アートな空間を楽しんだら、次は、塗鴉一条街でごはんです。古いアパートが集まる地区だけに、老舗の人気食堂が今も営業中です。豚足スープの「胡記蹄花湯」、豆腐とごはんのセットの「梯坎豆花飯」、豆腐入り麺の「老豆花麺」などなど。どこも目立たないお店ですが、地元の住人や学生に愛されているお店なので、安くておいしいお店です。重慶に行ったら、中心部の渝中区から1時間弱の黄桷坪に行ってみませんか! 古鎮や古い町並み巡りとは、一味違う重慶の楽しみ方ができるおすすめスポットです。

「老豆花麺(黄桷坪街4号拊11号)」の豆花麺は、麺の下に豆花がたっぷり入っている 「老豆花麺(黄桷坪街4号拊11号)」の豆花麺は、麺の下に豆花がたっぷり入っている